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古い曲が気になる

伊福部昭先生は、釧路生まれ、音更育ち

2014-01-08 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

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  今年は、伊福部昭(いふくべ  あきら)さんの生誕100年。さまざまなイヴェント、コンサート、出版があるという。

      伊福部昭  ゴジラのテーマ http://www.youtube.com/watch?v=f_WuEozpFiE

 

  中島みゆき、辻仁成、松山千春、ドリカム・吉田美和、安全地帯・玉置浩二‥‥‥‥北海道は、たくさんの、人気のミュージシャン、アーティストを世に出しているが、世界的な名声がある偉大な音楽家は、なんといっても、やはり、伊福部昭さんではないだろうか。

  伊福部昭さんは、北海道・釧路で生まれ、音更村(現・音更町)で育った人だ。音更町は、わたしが育った帯広市の隣町だ。十勝川をこえると、音更町になる。

 

  伊福部さんは、音更で育って、札幌の中学(高校)に進学して、北海道大学に入学する。あの時代、北大にいくのだから、とんでもなく優秀な少年だったのだろう。北大では、農学部で林業を勉強するのだ。異色のクラシックの音楽家だ。ほとんど独学で作曲法をマスターして、北海道で国有林管理の林務官をやりながら、国際コンテストに作品をエントリーする。

  北海道の国有林の林務官を辞めて、東京に出るのは、20代の後半なのだ。すごい人がいるものだ。帝大出の国家公務員だ。上級の役人としての将来も、暗くはないだろうに。

  すごい人、と、誰もが尊敬するは、純音楽(クラシック)の作曲家として数々の曲を作曲しているだけでなく、300本以上の日本映画の音楽を作曲している。だれも知ってる代表作が、「ゴジラ」なのだ。

 

  15年くらい前のこと。オーストラリアの音楽好きの青年と話をしていて、「伊福部昭さんって日本の作曲家、知ってる?」というと、「ゴジラですね」といって、ゴジラのテーマをハミングしたのだ。

 

  伊福部昭さんが、すごいのは、作曲家ということだけじゃない。音楽教育者として、多くの作曲家を育てた。北海道で、独学で作曲法を学習した人が、東京に出て、音楽大学で作曲法を教え、たくさんの作曲家を育てた。いま、活躍している作曲家、アレンジャーのほとんどの人は、伊福部昭さんの孫弟子ではないだろうか?

 

  伊福部先生の語録で好きなのは、「真にグローバルたらんとすれば真にローカルであることだ」、そして、最高に好きなのは、「楽譜をきれいに書けない者は良い音楽が書けない」。

 

  最も北海道的な音楽をつくった人は、伊福部昭さんだと、わたしは、思う。

 

  愛弟子たちが、太鼓を叩き、伊福部先生自らタクトをふる映像がある。太鼓を叩く人たちは、そうそうたるメンバーだ。当時、日本を代表する作曲家、音楽教育者たちだ。

     伊福部昭  日本の太鼓 (ジャコモコ・ジャンコ) http://www.youtube.com/watch?v=Ab_1STC0K-s

伊福部昭 室内楽作品集

 

 

     伊福部昭  シンフォニア・タプカーラ http://www.youtube.com/watch?v=6C_mpoYSkfg