局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

うぐいす嬢

2006-05-21 11:35:52 | 記憶の箱
大学時代のバイトの中で、思い出深いアルバイトは なんと言っても うぐいす嬢の経験である。
友人のお父様からの依頼で、某区議会議員選挙のお手伝いをすることになった。もちろん初めての経験で、できるかどうかの不安もあったが、「とにかく選挙カーに乗って 名前を連呼して手をふって愛想ふりまきゃいいのよ」という 友人のいいかげんな誘いにのり 引き受けてしまった。候補者は開業医の先生であり、報酬も魅力的だったこともあった。

朝、7時半ころに選挙事務所について なぜかおそろいのポロシャツとテニスのスコートみたいなミニスカートに着替えさせられ、白い手袋をはめて 車に乗り込む。あとは一日中候補者の名前と簡単な政策を連呼し、他の候補者とすれ違う時は 「××先生がんばって下さい」 と エールを送り、応援してくれているらしい医院の前をとおれば 「OOがまいりました。△△区医師会のために尽力いたします」 と 声をかけ、、、最初は恥ずかしかったけど 慣れるにつれてだんだん乗ってくる。「福祉と医療の専門家」 だけじゃなくて アドリブも入っていい加減な公約まがいを作っちゃったりする。選挙戦も後半になると 手の振り方も堂に入ってくる。普段何の仕事をしてるかわからないけど 一日中事務所につめて、役にたつのかどうかは定かでない予想をたててる 選挙ゴロみたいなオヤジとの連帯感も生まれちゃったりする。
なんだかんだで 割りに燃えた10日あまりだったけど、予想外だったのは太ったことである。
なんたって 事務所についてすぐに出される朝食から始まって 10時のおやつ、昼食、三時のおやつ、夕食 その合間にものど飴をすすめられたり、差し入れのジュースを飲んだりで 働いてるって言っても 車に乗って声出してるだけだから、消費カロリーもしれていたに違いない。
幸い 某区の某党公認で一位で当選した日に 喜びに沸く事務所の中で ひそかにうぐいす嬢仲間で 増えた体重について嘆きあった思い出がある。

私の選挙のお手伝いは その時一度だけだったけど、その先生は、その後 何期か区議会議員を務められ引退されたようである。お元気でおられるのかな と 選挙の季節になると今でも思い出す。
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