tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政治に金がかかるのは当然と言いますが

2024年05月09日 15時46分17秒 | 政治

戦後のほとんどの時代に政権党であった自民党が、裏金問題で揺れています。

今迄は問題にしなくてもよかったのに、今回、はしなくも実態が明らかになってみると、国民にとっては、なんでそんなにお金が動くことになるのかよく解らないというのが本音でしょう。

政治問題に詳しい人はよく「政治はカネがかかるのです。だからこうした問題は避けられないという面もあるのです」などと解説してくれます。

そう言われてみれば、日本の国を動かすという大事な問題をやっているのだから、いろいろとカネがかかるのも当然なのかなどと納得してしまったりするのです。

然しテレビのニュースでやっているのを見ていますと、一般のサラリーマンが1年働いても頂けないような現金を税金も払わないで受けとって、さてどうしたものかと自分の机の引き出しにしまっていたとか、自分の書いた本が売れないから、政治活動のためのカネでそれを大量に買い取って知人に配ったなどといった事が起きているのです。

そんなことを聞いていますと、何だ、政治には金がかかるというけれど、政治家には随分カネが入るものだとビックリしたりします。

政党は英語では「パーティー」というのだそうで、だからではないでしょうが、自民党はパーティーが得意で、会費は5万円、10万円、20万円、それ以上とかで、出る飲食の質はだいぶ下がってきているなどといったことも聞きます。これでは政治にカネがかかるのではなくて、政治家をやっているとカネが入ってくるのかとますます解らなくなります。

今、与党の自民党と公明党で、パーティーに出た人で20万円以上出した人は名前を記録するがそれより少ない人は記録しないとか、いや10万円以上だ、いや5万円以上だなどと揉めているようですが、簡単な食事なら会費は寄付のようなものだから、皆確り記録しなければ義理が悪いのではないかなどと心配したりします。

そんなに金を集めて政治につかうのか、やっぱり政治にはカネがかかるのかと思ってよく考えますと、国会で法律を作ったり、日本中の行政をきちんとやるためのカネは、国民が税金で払っているはずだと気が付きます。

ならば、政治に金がかかるというのは何にかかるのかという事になり、いろいろ聞いてみますと一番カネがかかるのは選挙だという事のようです。

「私に投票して下さい」「わが党に投票してください」と選挙カーで回るのにそんなにカネが要るのかというと、それより、何時あるか解らない選挙に備えて、選挙区の人々の心つかんでおかなければならない、それが大変だ、という事のようです。

それなら「私は有権者の付託に応えてこんなに活動しています」といことを見せるのが一番で、それが政治家の仕事でしょう、おカネは何に使うのですか、という事になるのです。

結局、おカネが要るということは、政治に使うのではなく、おカネを使って自分の票田を耕すことに重点を置くというこれまでの習慣の結果でしょう。

政治というものにはカネがかかるという言葉の実態は、選挙に金がかかるという事だったのでしょう。

そして今、選挙民がおカネで耕されることに疑問を感じているのです。選挙民がおカネで耕されなくなれば、政治にはカネがかからなくなり、自民党議員も、国民のために立派な仕事をしなければならない事に気づき、日本の政治も一皮剥けるのではないでしょうか。


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