tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新型コロナ禍から経済回復への道は?

2020年06月22日 22時18分01秒 | 文化社会
新型コロナ禍から経済回復への道は?
 今、世界は新型コロナ禍を克服して、経済の落ち込みを防ごうと、それぞれの国がそれぞれに大変な努力をしています。

 新型コロナが恐ろしいといっても、インフルエンザの同類ではないか。過度に恐れるのではなく、感染対策を講じながら、経済活動を優先すべきという、我々から見れば大胆な政策をとる国もあります。 アメリカやブラジルは、その典型でしょうか。

 日本の場合は、出来るだけ政府の規制や強制力を使わずに、国民への要請という形で感染予防に必要な条件を見出し、国民の適切な理解と賢明な行動を前提に、ある程度の経済の落ち込みは覚悟の上で、人的犠牲を最小限に抑えながら、状況の改善に応じて段階的に社会・経済活動の範囲を広げていくという選択をしたという事でしょう。

 日本方式は、政権の状況理解(専門家会議の意見)が迷走気味のこともあって、当初は躓きもあったようですが、国民の知識や理解が進むにつれて、WHOも「なぜ?」というほどの成果を上げてきました。

 ただこのところの制限要請の緩和の状況を見ますと、単純に喜んでいる人がいる一方、本当に大丈夫だろうかという疑念の中で、やはり自制気味の人が半分以上ではないでしょうか。

 おそらく政府も、また最大の感染地東京都も、緩和について自信があってやっているわ毛ではなく、疑心暗鬼の中で、「上手くいってくれ」と願いつつやっているというのが本当の所でしょう。
 東京都も、駄目ならいつでも「アラート導入」という条件付きですし、リバウンドらしき様相もないではありません。

 この、「何とか上手くいってくれ」という願いは、政府も国民も共有でしょうが、それで若し成功するとすれば、それは多分賢明な国民の知恵や誤りない行動によるところでしょう。(政府は自分の手柄にしそうですが)

 政府は、「新しい生活様式」と繰り返していますが、これは国民が当面知恵を絞って実践しているもので、あくまでも、新型コロナ用のワクチンが完成するまでの過渡的なものに過ぎません。
 適切なワクチンが開発されれば、「新しい生活様式」として残るのは、家庭にとっても企業にとっても、コロナ禍の中で編み出した「より合理的な行動の在り方」(テレワークでの家庭内の作法、テレワークの活用ノーハウ、ネット会議で生産向上などなど)として残るものだけでしょう。
 2mの間隔も1つおきの座席も、マスクも嗽も、アルコールの手洗いも、以前に戻るのでしょう。

ワクチンさえ出来ればTo Goがなくても人々は旅行を楽しむでしょう。消費行動も企業活動も何の懸念もなく正常に復すでしょう。GDPは落ち込みを回復し、Stay Homeの反動で、少しオーバーシュートになるかもしれません。

 最終的に新型コロナの勝つのは、ワクチン開発の成功です。日本の企業も頑張っています。しかし政府の支援はこのあたりには大変薄いようです
 補正予算での現金のバラマキの方が票になると思うのがポピュリズムに毒された、当今流行の政治なのでしょうか。
 しかし、賢明な日本国民は、そのあたりも見抜いたうえで、世界を見、政権を見ているようです。(世論調査参照)

 結論から言えば、新型コロナの制圧と、経済の落ち込み防止を両立させるのは「ワクチンの開発」なのでしょう。
 これは決して「急がば回れ」ではなく、「急げ、急げ」の緊急政策なのです。コロナ制圧が早いほど、経済の傷は浅く、回復は容易です。

国民の本当の気持ちは、当面のカネよりも(一部悲運の方にはごめんなさい)、新型コロナの1日も早い制圧だと、政府に解ってほしいものです。


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