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人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

国会閉幕、数年の国会を振り返れば

2020年06月18日 22時20分55秒 | 政治
国会閉幕、数年の国会を振り返れば
 野党が反対する中で、与党は絶対多数を背景に国会の閉幕を宣言し。多くの問題を積み残しながら、昨日今通常国会は閉じられました。

 いま日本の最大の問題である新型コロナ対策については、第2波を如何に抑えるに全国の現場はまさに苦慮中です。国会休会中でも頻繁に委員会開催という事のようですが、是非とも少数精鋭で的確な仕事をお願いします。

 コロナ問題以来与党のリーダーシップの迷走は多くの国民の批判の対象になり、その中で賭けたのは、巨大なカネのバラマキで、与党支持層を繋ぎ止めるという事だったようです。

 マスク配布も含めバラマキ政策は確かに支持された面もありましたが、現場の混乱から、一人一人の国民に届くまでに時間がかかり過ぎ、政府の即決、即断、即実行の実現は容易でなく、政府には大きな躓きになったようです。

 援助の遅れは、実体経済、人々の生活や中小企業の経営の悪化に直結、感染防止のための規制か、経済活動再開の促進か、のジレンマの真只中です。

 そうした中で、バラマキに必要な補正予算の金額が巨大すぎ、政府のコントロール能力を超えるのではないか、という不安の声も起きています。
財政予測など、将来構想や試算の(多分)用意のない政府としては、こう言った論戦にはとても耐えられないのではないでしょうか。

 最大の問題である新型コロナ問題については、当初から迷走を重ねていますが、その上に、「真摯に、丁寧に」説明できないような種々の問題が起きてきています。
 
 喫緊の課題は、共に国会議員である元法務大臣河井氏、河井夫人の逮捕問題、イージスアショア設備の突然の停止、自ら解決すると言いながら、トランプさんに口添えを依頼するだけだった拉致問題、アメリカとの関係でイージスアショアと類似点を感じさせる3か所のIR構想、さらに国民の心の中で深刻の度を増しつつある赤木事務官の自殺問題、そのほか、総理の立場を選挙運動に利用したと指摘される「桜を見る会」問題などなど、まともに論議すれば支持率の更なる低下を招くことが予想されることが多すぎるように感じられます。

  モリ・カケ・桜・・・とこの何年か、国会は前向きの国政問題よりも、国民が疑惑を感じるような政権の行跡についての、聞いていてもイライラするような議論が大半で、経済問題では消費増税の際の軽減税率問題のごたごたぐらいでほとんどが後ろ向きばかりでした。
 
 一方、野党の方も、突っ込み不足の感が否めません。安倍総理以下の閣僚、官僚の時にすれ違い答弁に阻まれて問題の核心にまでは届かない感じでした。
 今回の1人10万円のバラマキについても、わが党が最初に主張したとか、わが党は30万円もと主張したといった意見が聞かれ、新型コロナ問題の本質を突く問題意識の希薄さが目立ったようです。

 こんな状態の中で、国会は閉幕、マスコミの報道も何か希薄になる可能性は大きいのではないでしょうか。
 安倍政権はホッとする面もあるのでしょうが、国民はコロナにかまけて、政治への関心は急速に薄らぐ可能性もあります。

 自民党は多分それが狙いなのでしょうが、そのあたりが次期選挙のタイミングという意見も次第に出てくるのではないでしょうか。

 今の日本の政治情勢を見ていけばいくほど、国政についてのいかなる問題意識と持つか、国民として選択すべき方向をいかに的確に判断するか、は極めて難しいといった感じを強くします。
 
 低迷した政治、経済に追い打ちをかける新型コロナ問題。当面の最大の問題である新型コロナ問題の早期解決、そしてその先に来る「日本経済社会」の本格的再建、こうした問題に向かって、まさに今、そしてこれから、日本国民の知恵が試されているのではないでしょうか。

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