世界金融恐慌の再来かと危ぶまれたリーマンショックが2008年でした。
それから15年でしょうか、アメリカで中堅のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が破たんし、それと関係があってかどうかはわかりませんが、スイスではクレディスイスの危機が報じられスイスユニオンバンク(SUB)によるM&Aが今日決まったようです。
アメリカでは政府が預金者の100%保護を早期に打ち出し、金融不安の火消しに一応の成功はしたようですが、株式市場は一件落着とは思っていないようです
さらに世界では、アメリカ、EU、イギリス、日本、カナダ、スイスの6つの中央銀行が協調してドル資金の市場への供給拡充を今朝発表し、金融不安の発生を未然に防止する体制を整えるという事までしています。
シリコンバレー銀行の破綻については、シリコンバレーの新興企業などを中心に業務を展開し、全米10何位かの資金量という事ですが、資金運営に債券を組み入れていたものが、FRBの金利引き上げで債権の価格が下がり、SNSで危機情報が急速に広まり、預金引き出しが加速して破綻、という事になっています。
何か日本の昭和恐慌時代の地域の中小銀行の倒産とかわらない説明で、違うのは「いまはSNSの時代で噂が急速に広まる」、「銀行に行って並ばなくてもネットですぐに引き出せる」時代だからなどといった解説があります。
もともと銀行の自己資本比率というのは10%以下でOK という自己資本の少ない、他人の資本中心の経営ですから、健全経営が最も重視されるべき業態でしょう。
ですから、破綻、倒産の危険の気配があれば、噂は昔も今も忽ち広がるのです。
ただ、昔は現物が中心で、いわゆる相場も単純でしたが、今はマネー資本主義の時代です、多様な形でレバレッジ、デリバティブが組まれ、利益も損失も巨大になりがちです。
今回の場合も、シグネチャー銀行は暗号資産取引で問題が在るようで、買収に名乗りを上げた銀行、政府の対応が今後どうなるか危惧されます。
考えてみれば、この程度の中小銀行の破綻で、世界の6大国の中央銀行がドル資金の供給の宣言をというのは些か「鶏を裂くにに牛刀」で理解を超えている感じもします。
繰り返しますが、もともと銀行というのは、他人のカネを集めて、他人に貸して利鞘息を得る商売で、経済活動の潤滑油としては、大変重要な役割ですが、今のマネ―資本主義は、地道な利息収入よりギャンブルまがいのキャピタルゲインに精を出すようです。
結果的に、経済活動の潤滑油であるべき銀行が、経済活動の障害になることが多くなり、その反省がリーマンショックでの教訓だったはずです。
しかし、リーマンショックの教訓は、金融機関が破綻したとき、超金融緩和で乗り切るという結果対策面では活用されていますが、金融機関の健全な行動を監視するという原因対策面では、今回の問題に見るように大変不十分なようです。
この問題が今後、どうなっていくのか、影響や問題認識がどこまで広がるのか、良く見ておく必要がるように感じるところです。
それから15年でしょうか、アメリカで中堅のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が破たんし、それと関係があってかどうかはわかりませんが、スイスではクレディスイスの危機が報じられスイスユニオンバンク(SUB)によるM&Aが今日決まったようです。
アメリカでは政府が預金者の100%保護を早期に打ち出し、金融不安の火消しに一応の成功はしたようですが、株式市場は一件落着とは思っていないようです
さらに世界では、アメリカ、EU、イギリス、日本、カナダ、スイスの6つの中央銀行が協調してドル資金の市場への供給拡充を今朝発表し、金融不安の発生を未然に防止する体制を整えるという事までしています。
シリコンバレー銀行の破綻については、シリコンバレーの新興企業などを中心に業務を展開し、全米10何位かの資金量という事ですが、資金運営に債券を組み入れていたものが、FRBの金利引き上げで債権の価格が下がり、SNSで危機情報が急速に広まり、預金引き出しが加速して破綻、という事になっています。
何か日本の昭和恐慌時代の地域の中小銀行の倒産とかわらない説明で、違うのは「いまはSNSの時代で噂が急速に広まる」、「銀行に行って並ばなくてもネットですぐに引き出せる」時代だからなどといった解説があります。
もともと銀行の自己資本比率というのは10%以下でOK という自己資本の少ない、他人の資本中心の経営ですから、健全経営が最も重視されるべき業態でしょう。
ですから、破綻、倒産の危険の気配があれば、噂は昔も今も忽ち広がるのです。
ただ、昔は現物が中心で、いわゆる相場も単純でしたが、今はマネー資本主義の時代です、多様な形でレバレッジ、デリバティブが組まれ、利益も損失も巨大になりがちです。
今回の場合も、シグネチャー銀行は暗号資産取引で問題が在るようで、買収に名乗りを上げた銀行、政府の対応が今後どうなるか危惧されます。
考えてみれば、この程度の中小銀行の破綻で、世界の6大国の中央銀行がドル資金の供給の宣言をというのは些か「鶏を裂くにに牛刀」で理解を超えている感じもします。
繰り返しますが、もともと銀行というのは、他人のカネを集めて、他人に貸して利鞘息を得る商売で、経済活動の潤滑油としては、大変重要な役割ですが、今のマネ―資本主義は、地道な利息収入よりギャンブルまがいのキャピタルゲインに精を出すようです。
結果的に、経済活動の潤滑油であるべき銀行が、経済活動の障害になることが多くなり、その反省がリーマンショックでの教訓だったはずです。
しかし、リーマンショックの教訓は、金融機関が破綻したとき、超金融緩和で乗り切るという結果対策面では活用されていますが、金融機関の健全な行動を監視するという原因対策面では、今回の問題に見るように大変不十分なようです。
この問題が今後、どうなっていくのか、影響や問題認識がどこまで広がるのか、良く見ておく必要がるように感じるところです。