tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

戦国時代に逆戻り、大河ドラマを彷彿

2023年02月02日 20時34分36秒 | 国際関係
このブログでは、人類の文化には2種類あると思っています。
「争いの文化」と「競いの文化」です。
人類はかつては「争いの文化」が主流でしたが、次第に「競いの文化」が主流を占めるようになって来ていると考えています。

人類の文化が進歩するのは、人間が向上心を持っているからでしょう。向上心が「競いの文化」を生みます。オリンピックは「競いの文化」の典型でしょう。

向上心は、経済的には人間が豊かになりたいという気持ちに現れます。これが「争いの文化」を生んできました。

かつては豊かになるためには領土を広げることが必須でした。これが戦争を生んだのでしょう。中世までのヨーロッパでも日本の戦国時代でもそうでした。

それぞれの国が領土を広げようと考えれば、攻めなければ攻められるという恐怖心や被害者意識を持ちますから、その両方が相まって、戦争が絶えないという事になります。

しかし今は違います。技術革新の世の中では、より高度な技術や経済システムを持てば、いくらでも豊かになれます。世界で1人当たりGDP 最大の国はルクセンブルグです。

こういう世の中になっても、未だに中世のヨーロッパや日本の戦国時代のような考え方のリーダーの国はあるようです。

大体そういう国は独裁者の国で、ロシア、中国、北朝鮮などが挙げられます。

日本はと言いますと、1945年以来、「争いの文化」から世界に先駆けて脱皮し、戦争放棄の平和憲法を掲げる「競いの文化」を主唱する国となり、文化の面では世界の最先端を行く国になりました。

ところがこの所の自民・公明の政権は、自分たちの先輩の苦労も解らずに、戦国時代の日本に戻ろうしているようです。

しかも、国民の意見を聞けば、そんなことは許さないという声が大きいに決まっているので、そんな大きな歴史の逆転をのような事を、単なる閣議決定でやってしまって、国民が気が付いた時には「もう手遅れです」という事で済まそうとしているように見えます。

国家安全保障戦略の中には、「これは国益のためだ」と書いてあります。最大の国益は戦争をしない事です。戦争は破壊そのもので、人命も失われ、国にとっては大きな損失です

更に、国民にそう言われては困るのでしょうか、中国と北朝鮮とロシアが日本にとっての重大な脅威になっていると克明に書き込んでいます。

そんな形で国民に恐怖心を植え付ける前に、直接の首脳会談などで外交の成果を挙げ、国民を安心させてほしいと思うのですがそんな気配はありません。

何か戦国時代の迷える中小城主の姿を見ているような感じになって来ます。

戦争は放棄し、経済大国として堂々と世界と付き合うというかつての自民党リーダーの顔も浮かび、その日本もここまで落ちたかと本当に嘆かわしい気持ちになってしまうといった声を、あちこちで聞きます。

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