tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

しがらみの中の岸田総理の本音を問う

2021年12月10日 14時57分23秒 | 政治
しがらみの中の岸田総理の本音を問う
衆院本会議の代表質問、岸田首相の答弁を聞きました。
一問一答ではないので、緊迫感はありませんが、代表質問も、岸田首相の答弁も、心なしか、安倍時代のすれ違い過多や菅時代の目が宙を泳ぐ答弁よりも、メリハリがきいていて、真剣さが見えるように感じられました。

その意味では、これからの国会が、よりまともな論戦を通じて、より国民に役立つものになると期待するのですが、矢張り本質は岸田政権、岸田首相の考え方にあると思うので、早くその信念と具体的アプローチを本音で示して欲しいと思ったところです。

岸田さんの総裁選出馬から今日までの発言を聞いていて、感じていたのは、自民党支持率の大幅低下を齎した直前の2つの政権に対して、自民党としての自浄作用を期待できるだろうという事で、そう感じた人は多かったと思います。

マスコミに揶揄され指摘もされたいわゆる御飯論法や嘘の答弁が横行、丁寧な答弁と言いながら答弁の理由や根拠が全く示されないで素通りといった状態が改善されるのではないかとの期待をしていました。

未だ国会の議論が十分熟していない段階かもしれませんが、岸田首相の基本的なスローガンである「新しい資本主義」に関連する問題を拾ってみます。

岸田さんは「新しい資本主義」を掲げるにあたって「新自由主義ではだめだ、これは格差社会化を進め経済社会の発展につがらない」という視点をお持ちだったと理解しています。

新自由主義否定からの出発ですから、私もそれに賛成し、期待を持って見守っているというのが現状です。

ところが、残念ながら、国会答弁や、その他の発言から、現状ではそのあたりが明確に出てこないし、逆ではないかと思われる政策も出て来ています。

自民党の自浄作用という面では、いわゆるモリ・カケ・サクラや、学術会議の問題の放置の始末も必要でしょう。
経済問題の基本方向を考えれば、進行著しい格差社会化の阻止、格差の少ない社会の実現も、安定した経済成長のためには是非とも必要でしょう。

こうした問題に直結する所得税の累進税率の見直し、法人税率の再検討、金融所得税制についての基本的視点の表明は必須の課題でしょう。

更に、具体化しつつある問題につて言えば、賃上げ税制は、悪しき新自由主義の典型でしょう。業績の良い会社に補助金を出し、利益の少ない(出ない)会社にはメリットは殆ど(全く)ないのです。これでは、まさに格差の拡大政策なのです。

この状況から余計な憶測をすれば、岸田総理が今の自民党の中で自浄作用をと考えても、党内の環境は容易ではない、という事なのかなと感じてしまうところです。

誰にも解っていることですが自民党の中のことは「コップの中」のことです。岸田首相のお仕事は国民全体のためのお仕事です。
これからの岸田総理の政策には、大きな期待を持って、「その時(秋)」を待ちたいと思います。

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