tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

アメリカのユネスコ復帰を喜ぶ

2023年07月12日 13時27分43秒 | 文化社会
アメリカのユネスコ復帰を喜ぶ
ユネスコ、日本語では「国連教育科学文化機関」で、第二次世界大戦終結の直後に企画され1956年に発足しています。

国連傘下の機関の中で人類がその歴史の中で育てえ来た多様な文化を尊重し、科学的な視点で、正しい教育によって、人類の歴史文化の保存、今後の進歩に貢献しようという役割を持っています。

このブログでは折に触れて、ユネスコ憲章の前文にある「戦争は人の心の中で始まるものであるから、平和の砦は人の心の中に築かなければならない」という文章を引用紹介しています。

この人類文化の尊重をうたうユネスコから5年前、トランプ大統領は脱退を宣言しました。理由は「反イスラエル的だ」といったものでしたが、トランプさんは、地球環境問題の「パリ協定」や「国連人権委員会」からも離脱するなど、のトラブルメーカぶりでした。

既にパリ協定や人権委員会には、復帰しましたが、今回のユネスコ復帰で、アメリカもやっと正常な国際活動に戻ったという事でしょうか。

世界が第二次世界大戦の惨禍に終止符を打ち、世界の平和と文化の交流、それによる発展と平和共存の好循環を実現した1960年代ぐらいまでは、世界中の国々に。ユネスコ国内委員会や、多様なユネスコを支える組織が生まれ、学校などの教育機関の中のクラブ活動でも「ユネスコクラブ」といったクラブ活動は日本でも盛んでした。

その後、多くの先進国の経済不振などもあり、ユネスコと言えば世界文化遺産でしょうといった認識になり、最後にはアメリカの脱退で、財源の20%を失い、活動の幅を大きく制限されたようでしたから、人類の国際文化活動にとって、今回のアメリカの復帰はまさに喜ぶべきことと言えるでしょう。

時あたかも国際情勢が混乱の度を深め、世界の国々の憂慮や心配が改めて深刻化するのではないかといった中で、世界の平和の核心に触れる「憲章前文」を持つユネスコの活動の積極化が期待できるようになるのは何よりです。

世界の平和と質の高い人類文化への発展向上が益々希求される中で、改めて、アメリカのユネスコへの復帰を喜びたいと思います。