tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

異常な低反応、米ロ首脳会談

2018年07月17日 23時02分43秒 | 国際政治
異常な低反応、米ロ首脳会談
 新冷戦時代ともいわれるような状況の中で、アメリカ、ロシアのトップが、国際会議の場を利用してといったものではなく、わざわざ場所を選んで「さし」で話し合うのです。
 本来なら、さぞかし、世界中のマスコミが、色めき立って取材、報道合戦を繰り広げるところでしょうが、今日は何と静かなことでしょう。

 先日の米朝トップ会談でさえ、あそこまで賑やかに取り上げたのですが、今日の日本のTVニュースは大方は西日本豪雨の被災地の報道でした。
 
 国際的なマネーマーケットや株式市場にも当然影響があるかと思っていましたが、それらの相場の解説でも、米ロ首脳会談の影響でといった解説は殆どありませんでした。

 確かに共同記者会見では、互いに尊敬しあい、核軍縮、核不拡散問題などでも意見は一致し、これから良い関係をという表現はありましたが、マスコミがほとんど通り一遍の報道に終始したというのは、こうした記者会見が具体的に何か重要な成果を生むと見ていないからという事でしょう。

 過日、経済問題で「 アメリカ・パッシング」と書きましたが、今回の米ロ会談もマスコミから殆ど「パッシング」状態だという事は、米ロのトップが会談しても、「世界の情勢は変わらない」と読んでしまっているからにほかなりません。

 アメリカのマスコミは、大きな問題として取り上げているようですが、それは、世界の将来などに関わる問題ではなく、単にトランプ大統領のロシア疑惑を両首脳が揃って打ち消したという問題についてのようです。
 マスコミが「フェイク・ニュース」を流しているのか、米ロ首脳が口裏を合わせて「嘘を言っている」のか・・、しかし、これは米ロ問題で、世界の将来とはあまり関係ないのでしょう。

 そんな意味では、今回の米ロ首脳会談は、残念ながら、世界の将来のために何かをもたらしてくれるようなものではなかったようです。

 世界の覇権国のリーダーがわざわざ新冷戦の相手国のリーダーと会談を行ったからといって、それに期待を持つといった時代ではなくなっているのでしょうか、それとも、偶々リーダーたちがそのような人たちだったからという事なのでしょうか。