tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2015年出生数増加

2016年01月02日 09時27分48秒 | 社会
2015年出生数増加
 新年早々明るいニュースが飛び込んできました。人口動態統計の速報で、2015年の出生数が前年を4000人ほど上回るという推計値の発表です。

 2014年の出生数は100万3500人余で、100万人割れが危惧されていましたが、2015年に至って4000人の増加に転じたのは日本にとっての朗報でしょう。
 
 このブログでは、以前から、合計特殊出生率の上昇を指摘してきましたが、それが出生数の増加に結び付いたのは、一歩前進ということではないでしょうか。

 大都市圏で出生が増えたということですが、人口も多く、若い人も多い大都市圏の合計特殊出生率が東京をはじめ最も低位に低迷していたところですから、そこで増えたということは、やはり何か変化の兆しのように感じられます。

 確かにこの3年来の円安転換で、日本経済は様変わりになりました。企業業績や株価が出生数に関係あるとは思いませんが、労働市場の改善、求人倍率の高位安定、学卒求人の青田買いの様相といった、雇用環境の変化、そしてそれが今後も続きそうな状況は、就職氷河期に比べて、国民の多くに生活の安定への希望を持たせたことは明らかでしょう。

 若い人々の将来の生活への安定感が出生数の上昇につながることは、人間の心の自然だと思います。人間も地球上に生きる生命体の中の一つなのです。

 繰り返し指摘していますように、この雇用環境の変化が、格差社会化の阻止に繋がり、下流老人とか子供の貧困とか言われる状況が、今後改善されていけば、出生数、合計特殊出生率も改善を続ける可能性は予見可能なのではないでしょうか。

 政府、地方自治体、企業、経営者がそうした日本の将来を、今日の得票数や今期の利益の増大に増して大切にする『長期的視点』持ち、それを現実の行政や経営の中で実践していけば、かつて「 ジャパンシンドローム」などと言われた日本の問題は雲散霧消していくでしょう。

 今日は1月2日『初夢』でしょう。そんな夢を見たいものです。