tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新年早々株価暴落の行方

2016年01月08日 10時58分08秒 | 経済
新年早々株価暴落の行方
 実体経済をテーマにしているこのブログでは、株式市況に言及するようなことは憚るところですが、新年の動きがあまりにすごいので、ついつい書くことにしました。

 新年の東京市場は昨日まで4日連続の大幅下げで始まりました。世界の株価の動きを見ていて、多分今日も下げると思っていましたら、昼前からプラスに転じてきたようです。
 いずれにしても国際投機筋がリードしてることなのでしょうから、また週明けにどうなるかの予想もつきません。

 世界の最大の関心は、中国経済でしょう。射幸心の強い中国人の一般投資家中心の上海市場ですから、こんな時期に荒れるのが当然でしょう。危険を予想した中国政府がサーキットブレーカーを準備し、早速使ってみたら、逆効果が大きいと今度はやめてみたようです。政策が市場に振り回されています。中国当局も馴れないことで大変です。

 日本でもかつて昭和40年の戦後最大の不況と言われたとき、政府の肝いりで 対策をすればするほど株価が下がるといったことがありました。中国はどうなるでしょうか。

 テロ問題、イランとサウジの問題、さらには北朝鮮の水爆(?)問題も含めて不安材料ばかり目白押しで、ヨーロッパの市場も下げ一色、アメリカではそれに金融正常化と景気の問題が絡んでさらに不安が言われます。中国に続いてアメリカ経済が弱まれば、これは世界経済に影響すると心配の種は尽きません。

 ところで日本経済はどうでしょうか。円高進行の危惧もありますが、円が買われるということは日本経済が健全だとみられている証拠でもあります。世界最大級の貯蓄を持ち、余力を持ちながらあまり動いていない日本経済ですが、何とかプラス成長を維持していくことには、政府も国民も自信と期待を持っているのではないでしょうか。

 企業収益も特に落ち込む気配はありません。政策に大きな失敗などがなければ、実体経済については当面それほど心配することはなさそうです。短期利益極大を求める投機筋には色々心配も思惑もあるでしょうが、実体経済をきちんと整えていけば、いつかは株式市場はそれについてくるというのが中・長期的な結論でしょう。tnlabo は日本経済の先行きには信頼感を持っています。