週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

一文銭で食らう!

2011年11月29日 | 呑み屋探訪(浅草、根岸、本所界隈)

                         江戸前の盛り合わせ

 この秋のこと

 山手線内のドアーの上にあるTV映像に、恵比寿のCMが流れたそうな……。全そ連の天女姉さんがポツリと、いきたい!

 てなわけで、新吉原も近いあっしの地元でありんすが、全そ連の面々とねぎま鍋で有名な「一文」の暖簾を潜った


             サッポロ黒ラベル生

 まずは一杯、ぐびっと黒ラベル。グラスがいいと生は美味しいね

                  こちらが一文銭

 この店の特徴がこちらの木でこさえた一文銭、十文銭。一文=100円のレート。飲み食いに現金は通用せず、すべてこの木銭で支払うのだ。おもろいでしょ

                  竹酒器にいれた冷酒

 岩手の辛口純米を、冷やした竹筒にはいったものでいただく。野趣の香りに、こころも芳醇になる。酒がすすむ

            朝獲れ魚の盛り合わせ

 盛られた穴子に、コハダなどはこの日の朝、江戸湾で獲れたもの 

 うしろに見える赤い身は、マグロの中落ち。ハマグリでしゃくって取るかんじ。

 当時の江戸っ子は酒ばかり食らっていたから、昼日中からほろ酔いで喧嘩も多かったとも云われる。

        

 竹笊豆腐は天然塩で、一文シュウマイは秘伝のタレで食す。
 
        

 くじら料理もこの店の自慢。くじらの刺身に、くじらの煮込みを木銭で頼む。酒の発注が止まらない

              

 店のなかは江戸情緒たっぷり。厠を出たところにある、お手水も風流でしょ

                    行灯 

 暗めの照明の店内に行灯が燈り、ぼんやりと浮かぶ仲間の顔がまたいい

                  
                         名物江戸ねぎま鍋の大トロ

 江戸の頃、マグロと云えば赤身を指した。冷蔵設備のない時代だけに、脂の多い大トロは当時の料理に適さなかった。現代は高級ネタの大トロがほおって捨てられた。

 そこで、考案されたのが、この「ねぎま鍋」なのだ

 大川に程近い、千寿(千住)で採れたネギはなんと糖度15度。この太くて甘いネギが、大トロの脂をまとうと驚くほどに様変わりした。また、濃い口の醤油で味付けされた大トロも鍋に入れることで、脂臭さが抜け、絶妙な弾力を残したことに柔らかい歯応えとなるのだ。

 この味を堪能したあっしたちは、言葉も少なに、手と口を動かし続けた。シメの特製うどんは稲庭系のもっちり。濃い口が沁みた小麦の細きりが、ふんわりと玉子でとじられる

 江戸のねぎま鍋。江戸の町人たちの贅沢を雄弁に物語っていた

                 
                               銅製の鍋

                   
                              シメの特製うどん

 浅草の六区まで小雨のなか、歩くと俄かに晴れてきた

 気分も陽気に、六区街のJAZZ BARへ立ち寄った。今宵もいい夜だ。

 一日一生。今日も悔いなし


              「小ぬか降る 落ち葉踏みしめ ねぎま鍋」
                                海光
 

     浅草 酒膳「一文別館」

 ◇浅草 酒膳「一文別館」◆

 東京都台東区浅草3-12-6
 03-3875-6800
 http://www.asakusa-ichimon.com/bekkan/info.html


   2011年TOTAL RUN 1971.5km    11月29日現在  



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (魔女っ子マッチ)
2011-11-30 08:57:30
おはようございます。ななななんと素晴らしいお店。美味しそうな。。。あああーよだれが・・・はしたないですね。季節風の合評会等、浅草界隈でお願いしたいですぅ。。。海さまの江戸の香、ほんとうに楽しみです。これゆえ作品が書けるのですね。海さまの出版パーティーは吉原で決まりですね。私はローカル作品で頑張ります!
返信する
鬼が笑いますよ! (海。)
2011-11-30 09:38:55
魔女っ子マッチさま
ぜひ浅草へいらしてくださいまし。ご案内しますよ。出版記念パーティーなんて、いつの日のことか。同期の魔女さまとどっちが先に本を出せるか競争ですなあ(笑)。昔の吉原の大宴会、さぞ若旦那たちは愉しかったことでしょう。江戸の香と云っていただき感謝です。ぷんぷん匂うような作品を書けるよう頑張ります。あかぎライダーの素材、勢い、今の児童文学には必要だと思います。マジで期待してますよ、ガッツだぜ
返信する

コメントを投稿