京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋中京(35)藤源、嵩山堂はし本、ここら屋、木*家、水*家、鞄SLOW、和田貴金属店

2019-12-24 20:06:16 | 京都の町 町屋・建造物


京町屋中京区の続き、第35回です。

藤源





嵩山堂はし本










ここら屋





木*家





水*家










鞄SLOW










和田貴金属店





京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。











日本洋画 岸田劉生、藤島武二、藤田嗣治、宮本三郎、熊谷守一、梅原龍三郎、小出楢重、石井柏亭、小林和作

2019-12-24 12:52:00 | 美術・博物館


京都近代美術館の2019年度 第5回コレクション展 (計141点)
2019年10月30日(水)~12月22日(日)

日本洋画と装飾性

美術館ホームページより
『日本の近世絵画において画期をなした円山・四条派。彼らは、中国清代の絵画や西洋絵画の写実表現に学びながら、実物をよく観察してその生命を描き写すことを重視した画家たちです。しかしリアリズムのみに徹したわけではなく、狩野派の筆墨や琳派の装飾性等も取り込んで融和させたことにより、京都を中心に広く支持される画風を創出したことは見逃せません。
 日本における「洋画」(油絵や水彩画)の歴史も、意外にこれに似ている面があるのかもしれません。その歩みは、江戸時代後期以降、西洋絵画のリアリズムに衝撃を受け、それを学習するところから始まりました。もっとも、そのリアリズムの真の意義を突き詰める余裕もないまま、やがては同時代の西洋美術における新潮流を次々に取り込むばかりになってしまったようにも見えますが、同時にその過程は、西洋式の絵画であるはずの「洋画」を日本化しようとする企ての歴史でもあったといえます。西洋式のリアリズムを学びながらもそれを脱し、平面性、抽象性、そして何よりも装飾性へ向かうことによって、日本人ならではの表現へ到達しようとした歴史だったと見られるのです。
 近代の短期間に急激に進められたその企てはどのような成果を生み出したのでしょうか。当館コレクションからいくつかの作品をご覧いただきます。』

撮影可能作品です。

岸田劉生 1891 - 1929 麗子弾絃図 1923 油彩、麻布










小出楢重 1887 - 1931 横たわる裸女(B) 1928 油彩、麻布









小出楢重 1887 - 1931 卓上静物 1928 油彩、麻布





石井柏亭 1882 - 1958 画室 1930 油彩、麻布





小林和作 1888 - 1974 鳩 1943 油彩、麻布





中川紀元 1892 - 1972 風景 1920 油彩、麻布





藤島武二 1867 - 1943 山上の日の出 1934 油彩、麻布





藤田嗣治 1886 - 1968 タピスリーの裸婦 1923 油彩、麻布














宮本三郎 1905 - 1974 裸婦群像 1954 油彩、麻布





牛島憲之 1900 - 1997 炎昼 1946 油彩、麻布









里見勝蔵 1895 - 1981 女 1937 油彩、麻布





熊谷守一 1880 - 1977 岩殿山 1960 油彩、麻布





梅原龍三郎 1888 - 1986 半裸体 1913 油彩、麻布





梅原龍三郎1888 - 1986 坐裸婦 1914 油彩、麻布





梅原龍三郎 1888 - 1986 富士山之図 1947 顔料、紙 登録美術品 撮影不可


美術館4階から





金戒光明寺の三門と本堂が見えます。









南禅寺三門が見えます。