京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

近代工芸の花鳥風月 京都近代美術館コレクション展

2019-12-26 15:16:58 | 美術・博物館


京都近代美術館の2019年度 第5回コレクション展 (計141点)
2019年10月30日(水)~12月22日(日)

近代工芸の花鳥風月
 美術館ホームページより

 『花と鳥と風と月という四文字の漢字からなる「花鳥風月」という言葉は、日本人の自然を愛でる心性を表す際に用いられます。古来、日本人はこれら自然の美に抱かれ、その美を自らの身の回りの物事の中に写しとってきました。このような日本人の心性を、例えば、幕末から明治期に来日した多くの外国人の一人であるモースは「我国の百倍もの人々が、美しい雲の効果や、蓮の花や、公園や庭園をたのしむ」と語り、シーボルトは「花好きと詩は日本において分離できぬ車の両輪である」と述べています。同様の感想を抱いた外国人は他にも数多くおり、日本人が自然を、手付かずの「自然」ではなく、一つの文明・文化の中で意味のまとまりとして捉えていること、その小宇宙の中で生類と人が交歓する世界のあり様を日常の様々な文物の中に表していることを指摘しています。それらの文物の中でも中心となるのは、人々の生活の場で用いられてきた工芸品であり、花鳥風月のイメージは、工芸品に用いられる素材や技術、装飾を通じて、自然と人々とのかかわりを多様なかたちで示してくれます。このことは近代以降の個人作家の工芸制作においても同様であり、写生を通じて掴み取られた植物の構造美が造形に生かされた例も多くみることができます。
 今回のコレクションギャラリーでは、当館がここ数年間に集中して収集してきた明治の工芸作品を中心にそれ以降の個人作家たちの作品も含めて、近代日本工芸における「花鳥風月」をご紹介いたします。』


近代工芸と花鳥風月
迎田秋悦 1881 - 1933 大正大嘗宮蒔絵料紙・硯箱 1915 漆、蒔絵









神坂祐吉1886-1938 案:神坂雪佳1866 - 1942 松喰鶴図蒔絵螺鈿小箱 明治末-大正期





江馬長閑 1881 - 1940 菊桐蒔絵八角喰籠 大正期 漆、蒔絵





赤塚自得 1871 - 1936 硯箱 銘 「舞鶴」 昭和初期 木胎蒔絵





松田権六 1896 - 1986 蒔絵箱 「赤とんぼ」 1969 木胎蒔絵、螺鈿





十二代西村總左衛門 1855 - 1935 孔雀図刺繍屏風 1900-10 刺繍









作者不詳 鳩図四曲屏風 明治期 刺繍













川出柴太郎 1856 - 不詳 芥子図花瓶 一対 明治期 有線七宝









起立工商会社 花鳥図花瓶 明治期 銅、高肉象嵌





安藤重兵衛 1876 - 1953 葉鶏頭図花瓶 一対 明治-大正期 有線七宝





並河靖之 1845 - 1927 桜蝶図平皿 明治期 有線七宝





正阿弥勝義 1832 - 1908 瓢箪に天道虫花瓶 1900





武蔵屋大関 金蒔絵芝山花鳥図飾器 明治期 芝山細工、銀、朧銀、金、赤銅象嵌





素銅、象嵌(金、銀、赤銅、緋銅)

北原千鹿 1887 - 1951 鶉文金彩壺 1938 鍛造、黄銅、彫金





増田三男 1909 - 2009 銀象嵌鉄鴫文箱 1967 鍛、鉄、銀、象嵌





小合友之助 1898 - 1966 屏風「樹」 1960 鑞染・絹紬





鈴木 治 1926 - 2001 雪の中の馬 1973 陶





河井寬次郎 1890 - 1966 黄釉筒描花鳥文扁壺 1952





五代清水六兵衞 1875 - 1959 青華ゆうかり花瓶 1924 磁器





六代清水六兵衞(正太郎) 1901 - 1980 銀白泑刻文秋叢花瓶 1979 陶





北大路魯山人 1883 - 1959 色絵金彩椿文鉢 1955 陶





石黒宗麿 1893 - 1968 壺「晩秋」 c. 1955 陶





八木一夫 1918 - 1979 春の海 1947 陶 寄託作品 撮影不可