鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2536回】 革命は未経験者が起こす

2017年12月09日 | 住宅コンサルタントとして
昨日、お伺いしていたクライアント様。

新築事業にゼロから参入されることを決意したのが、今から3年前。

そこから住宅について学ばれ、マーケティングやセールスを学ばれ、
モデルハウス用の土地を取得され、モデルハウスを建ててくれる職人さんを探し、
2年前の9月にモデルハウスをOPENされました。

OPEN当初はお客様対応もままならず、
なかなか成約することができなかったのですが、
OPENして実質となる3期目の今期は、数字が爆発されます。

新築事業経験者ゼロのスタッフ4名、パートさん2名で、引渡し棟数16棟確定。

経験ある監督が入ってくれれば、引渡し18棟~20棟は達成できるのですが、
ただ数を追ってお客様満足度が下がったり、職人さんの心が離れられたりしてもダメなので、
経験者が入ってくるまで少し着工の期間をあけることになりました。

未経験のスタッフさんばかりなので、皆、仕事の基準が分からない。

だから仕事が立て込んでも文句ひとつ言わず、お客様のために全力で頑張っておられます。

これが住宅業界経験者だと、

「この人数でこれだけの棟数を回すの、無理だ」
「現場を回すことを優先するのであれば、お客様への対応がおろそかになってもしょうがない」
「受注後の打合せが忙しく、新規のお客様の対応ができないから、
契約が取れなくても致し方ない」

などなど、できない理由を次から次に出してくるので、
物事が前向きに進まなかったりするのですが、そんなことが一切ないのです。

だからあり得ない成果を出したり、利益が出たりするのです。


私が長年、お付き合いをさせていただいている、ある住宅会社さんで、
営業マンは年間20棟くらいが限界、というような空気だったのですが、
今から10年くらい前に、現場監督のリーダーが
営業経験ゼロで営業職になり、初年度でいきなり26棟、受注されたのです。

もうそれは社内に衝撃が走り、翌年から月2棟の契約をするのが当たり前、
というような空気になったのです。


過去の経験が基準になる。
過去の成功体験が忘れられない。

こういう人や企業は結構多いですが、
業界の基準を変えるような革命は、未経験者が起こすものです。

キャリアを重ねても、過去に縛られない発想を持ち続けたいですね。
コメント
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