鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1081回】 お客様は自分が何をしたいのか、明確には分かっていない

2013年12月16日 | 住宅コンサルタントとして
住宅営業マンでトップクラスになれば、
このタイトルの意味はよ~く分かっておられると思います。

「家を建てるのは、2年後の予定です」
「家はいつか建てたいです」
「とにかく、かっこいい家に住みたいです」
「耐震性にトコトンこだわりたいです」

などと、いろんなことをお客様は最初の段階でおっしゃいますが、
実際に契約する時期は2年後ではなく結構早く建てられるし、
外観にこだわっているとおっしゃっていたお客様が非常に無難な家を建てられていたり、
耐震性にあれだけこだわっていた方が大空間がある家を建てたりと、
当初、言っていたこととは全くあてにはならないことがよくあるのです。

人間一人に自然と入ってくる情報が多すぎる今、
お客様は目の前の営業マンからいろんな質問・投げかけを受ける中ではじめて、
家を建てることを現実的に考えるようになります。

家を建てたい希望と、実際に家を建てる上での現実が、
自分の頭の中で全く一体化していないのです。

現実を意識出来ていない中でお客様にいろんなニーズを訊いたとしても
お客様の潜在的な本音が出てくるわけがないのです。

そのことを理解し、お客様の潜在的な要望を理解しようとしている営業マンが、
結果としてお客様から支持をいただけるようになるのです。

セブン&アイの鈴木会長も、「売る力」という本の中で

「消費が飽和したいまの時代は、消費者は商品の現物を目の前に提示されて、
初めてこんなものがほしかったと潜在的なニーズに気づき、答えが逆転します。
現代の消費者は「いうこと」と「行うこと」が必ずしも一致しない。
消費者自身にも具体的なイメージをもって「こういう商品が欲しい」という意見が
ない時代なのです」

と述べられていますが、本当にその通りだと思います。

お客様は自分が何をしたいのが、分かっていない・・・。
皆さんはどう思いますか?
コメント
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