鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1070回】 商品の説明だけでは売れない

2013年12月05日 | 住宅コンサルタントとして
売れない営業マンほど、商品の説明ばかりしているなぁ、と最近つくづく思います。
逆に売れている営業マンほど、お客様自身も気づけていない問題点を気づかせてあげて、
それを解決するための提案をしているような気がします。

「家を建てた方が良い」ということを心の底から気づくことが出来たお客様は、
プロの提案に対して真剣に耳を傾けてくれます。
そうなれば、その後の話はスムーズに話が進むものです。

ここが分かっている営業マンというのは、
家を建てた方がお客様の人生が豊かになることを伝えたり、
お子様や奥様が幸せになることをイメージさせたり、
今が一番お客様にとってベストであることを理解できる情報提供をすることに、
もっとも力を注ぐのです。

そして、お客様のスイッチが入ってからはじめて商品の話、価格の話、性能の話をするのです。

もちろん、お客様の現状を把握するには、
ある程度の良い印象を持っていただく必要がありますから、
そのために商品の話をきっかけにすることはありますが、
商品説明はあくまで良好な関係を短時間でつくるためのものであり、
そんなに時間をかけて話しません。

一方、売れない営業マンは、良い家であればその良さが伝わりさえすれば売れると思っていますから、
お客様がまだ求めていない商品説明ばかりするのですね。

お客様が求めていないことをするので、お客様から次に会いたいと思っていただけない・・・。
だから、次回アポが取得出来なかったり、連絡してもつながらなかったりするのです。

これはどの業界の営業、接客でも同じことです。

例えば、経営コンサルタントの世界でも同じで、

「今のままだと我が社の将来はまずい」

と経営者に気づいていただき、改革の必要性を実感した後でないと、
どんな良い提案をしてもコンサルティングの依頼はいただけないのです。

服屋さんの店員さんでも、

「こういう服を一着持っておくことで、お客様が今お持ちの服が活きてきますよ!」

という動機づけをした後にその服の品質や割安感をお伝えすると
買っていただける確率は上がると思いますが、
ダメな店員さんは

「この服の原材料は○○で、これはこの冬の新作です!」
「今がバーゲンでお得!」

と、動機づけ出来ていない状態で商品や損得の話をしたりするのです。

商品の説明だけでは売れない。
皆さんはどう思いますか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする