鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1077回】 視察の際に気を付けたいこと

2013年12月12日 | 住宅コンサルタントとして
いろんな企業様を視察することは、非常に重要だと思っています。

自分達の家づくりが完璧だと思っている会社さんがあったとしたら、
それは思い上がりであり、世の中には上には上がある、と考え、
常に進化することを目指さなければ、企業としての発展はありません。

ですから、いろんな家をつくられている会社さんを見させていただき、
建物としても勉強すると同時に、それを活用した営業展開も学ぶことが重要です。

この建物でお客様がどれくらいご来場されているのか?
自社の今のモデルハウスではそこまでお客様が来ていないが、その差は何か?
今、実際に来場されている方の客層、年齢はどうか?
自社のモデルハウスと来場されている方の層は全然違うが、それは何故か?
標準的な契約のスピードはどうか?
今の我が社のスピード感とどこが違うのか?
自分としてはこの部分が気になったが、
来場されるお客様はこの部分にどういう評価をされているのか?
ということは、自分達の基準とお客様が思っている基準は違うぞ!
ちょっと自分達の考え方がズレているんじゃないのか?

などなど、ただ建物を見させていただくだけではなくて、
いろんな部分での自社と視察させていただく会社様との差を知ることが
実はとても勉強になり、経営センスを磨くことにつながります。
(もちろん、視察させていただいている会社さん、その建物に敬意をもって、です)

業績が良い会社、伸びている会社の経営者や幹部の方は、
まずこういう見方が出来るのです。

残念なのは、自分達の家づくりを基準にして
視察させていただいている会社さんのモデルハウスを見て、

「これだったら、ウチの方がいいわ」
「こんな仕上げで、お客様にお引き渡しするの?」

と、自社の家づくりを基準にして、自社より劣っている部分ばかりに目が行ってしまい、
全然長所を見ない、それからお客様の視点で見ない視察の仕方です。

プロである自分の価値観を基準にして視察をさせていただいても、
正直、自分たちの殻を破ることにはつながりません。

「自分たちなんてまだまだだ」
という謙虚な気持ちで、見学させていただく。

このスタンスが何より重要だと思うのです。

皆さんの会社は、他社さんを視察させていただく際、
自分たちの家づくりの基準は一旦横に置いておいて、
まっさらな状態で視察をすることが出来ていますか?

その会社の良いところに目がいっていますか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする