田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

山地のゴマフアブ改めアカバゴマフアブ

2009-06-29 | ハエ目(双翅目)
ゴマフアブ
鈴鹿と亀山にまたがる野登山へ仲間と昆虫採集に出かけた。
山頂付近に車を止めたが、真っ先に姿を現した虫はこのアブであった。このアブはしきりと車のボディに止まった。
3枚の写真には別個体も含まれている。

ゴマフアブ属は互いに良く似ていて、今一自信は無いが、たぶんゴマフアブ Haematopota pluvialis tristis Bigot だと思う。

日本では北海道と本州に分布する。体長8~12mm。触角第3節は黄褐色の基環節基部をのぞいて黒色。翅の透明斑は他種より大きい。(新訂原色昆虫大図鑑Ⅲより)

原色日本昆虫図鑑(下)には「胸部背面には灰色粉からなる細い5縦条がある。あしは黒褐色で各脛節には黄赤色の2環紋があり、ふ節の基部も同色。翅はすす色で半透明の網目状紋があり、前縁中央よりやや外方にある縁紋は黒色。」とあるが、
5縦条については確認できていない。

とある害虫関係のサイトに「成虫は7月から9月にかけて現れ、本州においては主として山地で、日中も夕方も激しく人やウシ、ウマを襲って吸血活動をおこないます。」とあった。

半袖姿の一人が「やられた」と言った。
2009.6.28

ゴマフアブだと当時は思っていたが,あらためて手持ちの標本を調べてみると三重県内各所で採集したゴマフアブ属は全てアカバゴマフアブHaematopota rufipennis Bigotであった.触角第1節の先端近くに切れ込みがないのでゴマフアブではない.小楯板は灰白色で,額側斑は円状で,額央斑はやや大きく黒色三角状であるので,写真の個体はアカバゴマフアブである.アカバゴマフアブの分布は本州,四国,九州であり,ゴマフアブの分布は北海道と本州(東北地方);樺太,シベリアである.
同定資料がそろってきたので,ようやく判ってきた.2014.12追記

ゴマフアブ
アカバゴマフアブ

ゴマフアブ
アカバゴマフアブ


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