田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

芦原海岸での孵化率調査

2008-09-15 | ウミガメ
孵化率調査
芦原海岸の3ヶ所の産卵巣の中で最も早く孵化した産卵巣の孵化率調査が三重大学生とS女史により行われた。
産卵数は124個。孵化は115個。発生後期に死亡したものが2個体。発生初期に死亡したものが7個体。孵化したものの脱出できなかったいわゆる未脱出個体は無かった。
孵化率は92.7%。
地上へ脱出した個体数は115であるが、漂着物を乗り越えて海にたどり着けた個体数は決して多くはないと思う。
なお、この調査の前夜、芦原海岸南端の産卵巣でも孵化を確認した。満潮時の午後5時半までに地上に脱出し海に帰っていた。巣穴は大きく凹み、海まで一直線に肢跡が続いていた。付近の海岸のゴミはきれいに片付けられていた。
2008.9.13

孵化率調査
未孵化の卵を別に並べておく。そして、1個ずつ割って発生段階を確認していく。

孵化率調査
未発生の卵

孵化率調査
発生後期。黄身を抱いている。

孵化率調査
この個体も発生後期。黄身の量は前の写真の卵よりも多い。

孵化率調査
調査が済んだ後、卵殻は産卵巣に入れて、穴を埋める。
この穴の深さは約57センチであった。
穴の最深部は少し広くなっていると学生たちが話していた。

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