コウヤノマンネングサ科のコウヤノマンネングサ
大洞山の東海自然歩道を歩く。こけ専門のY氏がコウヤノマンネングサを見つけて喜んでいた。「このこけは水の中に入れておいても生きております。水中花としても使われます。いくつかの苔を天ぷらにして食べてみましたが,全く美味しくありませんでした。」と説明してくれた。Y氏は,苔が食用に適さないことを身をもって確認した生き証人なのだ。「私が学生の頃,市橋さんや石田さんたちが三重昆虫談話会を作られた。」など,いろんなお話を聞かせてもらった。
「また,いつかお会いすることもあるでしょう」と私に言いながら,S氏のワゴン車に同乗して帰っていかれた。
山渓フィールドブックス『しだ・こけ』によると,「コウヤノマンネングサは日本の各地に見られ,林の下のやや湿った地上に群生する美しいこけである。和名は“高野の万年草”の意味で高野山にちなむ。数年前まで水中花の材料とされたり,しおりとして売られていた。日本のほか朝鮮半島,中国,シベリアなどに分布する。」
2011.4.29