フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

晴れ男、晴れ女

2016-12-21 23:37:29 | Weblog
長いこと生きていて、はっきりと説明のつかないことは沢山あります。その一つが「晴れ男」「晴れ女」です。この人が参加すると不思議に晴れる、逆にこの人が参加すると不思議に雨が降る「雨男」「雨女」も世の中にはいます。晴れと雨が交錯するとどちらの不思議さが強いかで天気が決まるという笑い話さえ出てきます。こういう不思議さの情報はキチンと収集しておくと良いですね。大切なイベントの際にその晴れ男、晴れ女に仲間に加わって貰うと良いお天気なりそうですね。モンゴルでは「良い人は良い天気を連れてくる」という諺があります。逆に雨女、雨男は悪い人になりますかね。
さて晴れ男さん達に、実際そういう能力があるのか試して貰いたいですね。雨の日に日本列島を移動して晴れ具合はどう変化して行くかを見てみたいものです。彼等が移動するごとに、晴れの区域が広くなって行ったら素晴らしい能力です。是非晴れ男さん、実験して見てください。

ライバル

2016-12-20 23:37:50 | Weblog
時々昔を振り返るのは年のせいでしょうか。その中で「ライバル」関係が昔は華々しくあったなあと。その華々しさが際立っている時は、そのジャンルが光輝いていたことに気づきました。
昭和の30年代の映画界では「千恵蔵vs右太衛門」「錦之助vs橋蔵」「裕次郎vs旭」「雷蔵vs勝」など。相撲界では「栃錦vs若乃花」「大鵬vs柏戸」野球界では言わずとしれた「長島vs王」演歌界では「春日vs三橋」さらに「三波春夫vs村田英雄」将棋界では「大山vs升田」がライバル関係でした。こうした関係が注目されている世界は、その時は活況を呈していました。
最近は、代名詞として語られる強烈なライバル関係は余り見ませんし、聞きません。もちろん、そのジャンルの突出した人はいます。しかし、匹敵するようなライバルが見当たらないのです。だんだんそのジャンルの光があやしくなりますし人物も小粒になっていきます。偉大なるライバル関係こそそのジャンルが光輝いていきます。

外国人観光客

2016-12-19 22:28:31 | Weblog
今年も日本を訪れる外国人観光客が激増しています。元々、日本に関心を持っている人は世界中に大勢います。この外国人観光客の増加には一人一人の水準に合わせて日本に来たいという条件を緩めたという政府の後押しがあったからです。
ともかく外国からの観光客が日本を訪れたらしめたもの。最初に訪れた観光客がともだちにクチコミで日本の良さを伝え、さらにともだちが日本を訪れればどんどん輪が拡がっていきます。もう一つ言えば外国人が労働ビザを取りやすくすれば日本に働きにくる若者が増えますからね。来てしまえばこっちのもの、日本にはそれだけ魅力が一杯というわけです。それだけにIR法案によるカジノを敢えて作る必要があるかどうかですね。それだけ議論が必要ですね。
さて、人は自分以外の者や他国を端からしか見ることが出来ません。まっすぐ見ることによって人の奥行きにはお互いにさして違いがないことが理解出来ますよ。

動物とのふれ合い

2016-12-18 23:56:34 | Weblog
時ならぬ「鳥インフルエンザ」の影響で名古屋の東山動物園が年内休園になったようです。動物好きな子供達にとっては残念なニュースです。最近では学校で鳥や動物達の世話をすることも授業の一貫になっているところもあります。動物に餌をやったり、兎や羊を草むらで世話をしたりしています。
ある係の大人に聞いたことがあります。動物の世話をしにくる子供達の中には、クラスメイトから離れる為にやってくる子供がいるんだと。もちろん、子供達が動物好きな理由は様々ありますが、人間同士の関係がうまく築けない時に少しの間安らごうという意味合いで世話をしにくる場合があるようです。この場所でエネルギーを補充してまた教室に戻って行くのです。人生のひとときそういう空間が必要な時が必ずあります。現実逃避なんて言葉が聞こえてくるようですが、現実をたくましく生きる為の場所です。それが場所でなくて、人として存在していれば嬉しい人生に変わります。

まとめ買い

2016-12-17 23:56:12 | Weblog
まもなく年末のお休みが始まります。大きな本屋さんではその休みに読むのか一人で何冊も本を買って行くお客さんが大勢います。とくに古本を扱うお店では、スーパーやコンビニと同じように籠が置いてあり、その籠いっぱいに本を買い求めています。本を沢山買うと言う行為には何となく優越感がありますよね(笑)。作家の司馬遼太郎さんは古本屋ごと本を買ってトラックで運んだというエピソードも残っています。
さて本を読むのは熟読、速読、さらには積ん読もありますよね。そうです。ダイエット本などのように、啓発本などは買っただけでダイエットがなったという錯覚に陥ることがあります。好きなジャンルの場合はそんなことなくむさぼり読みますがね。
書物をプレゼントする場合は難しいですね。相手の好みのジャンルに見事に当てはまれば最高ですが、逆ならば積ん読になってしまいます。そうそう本の贈り物は子供達へのクリスマスプレゼントには良いですね。おとぎ話や童話集などもっともっと読んで欲しいですね。

らしく

2016-12-16 22:17:34 | Weblog
意味もわからず、子供の頃に聞いた言葉をいつまでも忘れないことが一つ、二つはあるものです。その一つに小学校の担任から聞いた「ぶるな、らしく」があります。例えば、偉らぶるな、学生らしくにも当てはまるわけですね。
ある新聞のコラム欄で見ましたが、大型直売所を手掛けていたときのお客さんからのクレームです。「おたくのニンジンおかしいわよ。だってとてもニンジンくさいから」。なんだか、コントのネタみたいですよね。一時期、子供達の嫌いな野菜、ナンバーワンだったニンジンだから品種改良の末に臭いを消したのでしょうか。
食べ物の嗜好も子供から大人になるにつれて変化するものです。今や子供達にとってはニンジンよりもピーマンが苦手というデータがあります。私自身も「フキ」は子供の頃には苦手でしたが、今は大好物の食べ物になっています。ですから、それぞれの個性を無理やり消すことはありません。ニンジンはニンジンらしくでいいのです。

虐めへの対処

2016-12-15 23:28:48 | Weblog
今年もあとわずかです。あっという間の一年ですが、それでも振り返れば沢山のことがありました。サミットありオリンピックあり、政治と金の問題あり、また今年もノーベル賞の受賞ありと様々な出来事が思い浮かびます。
中でも、やはり学校での虐めの問題やネグレクトなどの子供に対する問題には心が痛みます。さらにそうした虐めに関する大人達の対応には腹立たしささえ覚えます。この解決法はないのでしょうか。
まず家庭です。家庭で我が子と日頃から緊密な交流を心がけなければなりません。そうしないと我が子が出す「心の非常警報」を的確に受け止めることができません。そして学校です。学校では教師の力量がますます求められます。教師の力量というのは学力のことではありません。学力よりも教師のすべての人格を子供達にぶつけることが出来るかが問われるのです。
子供を理解しようとする努力と虐めに毅然として立ち向かう姿勢とは決して矛盾しないことを理解して欲しいですね。

I字型人間

2016-12-14 19:53:49 | Weblog
今年もノーベル賞学者が誕生しました。三年連続で、世界でもアメリカに次いで2番目の多さを誇っています。さらにまだまだ来年以降も選ばれる人が沢山出てくるでしょう。何故なら一つの専門分野に非常に強い、いわば「I字型」人間が多いからです。
もちろん、これは素晴らしいことです。しかし今必要とされているのは一つのものに非常に造詣が深いだけでなく全般を見ることが出来る「T字型」人間です。表面だけを薄っぺらに見るのではなく、強い専門分野を持ったうえで全体を見渡せる人が必要とされていると思うのです。特に経営者は価値観が激変する今だからこそ、上質な情報を見分けじっくり考えなければならないのです。その為の専門性と全般的な動きを並立させてこそ会社の将来が見えてくるのです。
肩書きや経歴ではなくこれからその人自身が何者であり、何が出来るのかが問われているのです。専門性に裏打ちされた価値観を持つことです。

足し高の制

2016-12-12 23:27:06 | Weblog
江戸時代の名将軍と言えば、享保の改革を成し遂げた徳川吉宗ですね。テレビドラマの「暴れん坊将軍」でお馴染みです。ドラマでは格好良く描かれていますが、吉宗は「米将軍」とか「ケチの典型」と言われました。享保の改革はいまで言えば中央政府レベルの行財政改革です。これもテレビでお馴染みの大岡越前守の補佐を得ていくつかの新機軸を打ち出しています。
その一つが足し高の制です。若手登用の促進をはかるものです。新しい職務は禄高が今の立場よりうんと高いのですが、この職務につくと相応しい額が足してもらえるのです。野球の選手が二軍から一軍に上がると一軍手当がつくのです。それと同じです。この制度の素晴らしいところは、若手登用がスムーズにいきます。
経験だけでは、なんともならない壁を破ることが出来ないことも多くあります。会社の中でもこの足し高制度を取り入れたらどうでしょうか?。もちろん、任期が終えれば給料はもとに戻りますよ(笑)。