フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

世話焼き

2015-10-07 21:02:00 | Weblog
昨年は「おもてなし」という言葉がずいぶん流行りました。私は「世話焼き」という言葉を特に考えてみたいです。何故ならば、この世は縁が第一。その縁を見付ける時に世話焼きがものをいうのです。とにかくこの世の中で人に世話を焼くことほどおもしろいものはないのです。世話焼きによって必ずあれこれと人との縁が繋がります。これは損得が絡んで出来る縁と違って上等な縁なんです。楽しみを見付けるためには上等の縁が幾つも要ります。
江戸時代、柳生家の箴言に「小才は縁にあっても縁に気づかす、中才は縁に気づけど縁をいかさず、大才は袖すり合う縁をもいかす」とあります。この縁をどう活かすかについて世話焼きが良いのですよね。昔は向こう三軒両隣すべてが世話焼きで、子供達はその上等の縁のなかですくすくと育ちました。ですから、大人も子供達もひとりぽっちという寂しさを味わうことは少なかったのです。
家族の中でも、おじいちゃん、おばあちゃんにどんどん世話焼きをしましょう。孤独をこの世から抹殺しましょう。