フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

擬音語、擬態語

2007-09-09 14:25:28 | Weblog
今日9月9日は、重陽の節句、菊の節句です。日本では余りなじみがありませんが、陽数の9を重ねる五節句の一つで、特に中国では菊花の宴などが行われました。
ところでこの「重」という漢字は「ちょう」とも「じゅう」とも読み、アナウンサーなかせの漢字の一つです。我々が子供の頃「重複」は「ちょうふく」と読んだものですが、今は「じゅうふく」でもいい事になっています。
日本語の難しさですが、外国の人にとって最も難しいのが、擬音語と擬態語の多さとそのニュアンスといいます。
擬音語は物音や動物の声などを人の発音で表現したものであり、擬態語は様子や状態を表わします。この擬音語、擬態語は、日本では英語の三倍から五倍あるといわれています。「にこにこ」「にたにた」「にこり」「にやり」そういえば区別は難しいですね。
特に動物の鳴き声などは、各国で表現が違いますし、日本でも時代によって違っていました。犬の鳴き声さえ江戸時代の初めまでは「ワンワン」ではなくて「びよ」と鳴いていた、とある本に書かれていました。
となると、これから騒がしくなる秋の虫の音は、外国の人にとってどんな音に聞こえるのでしょうか。
日本人は、平安時代にコオロギの声から衣服のほころびを冬に備えて「つづりさせ=つくろえ」と聞いていたようですから、すごい感性だと感心します。

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