フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

虐待

2011-10-30 22:31:26 | Weblog
新聞で虐待という文字を見つけた時の嫌悪感は、他の事件、事故とは全く違う気持ちです。やりきれなさが一日中付き纏います。
そこで今日、シカと親御さんに聞いていただきたい親心を紹介しましょう。それは鹿のお話です。鹿が我が子を守る為に働かせる知恵の話です。
鹿は外敵から身を守る為に脚力が優れています。肉食獣に追いかけられてもその脚力で十分逃げることが出来ます。しかし、生まれて間もない子供がいる場合は、子供を連れて逃げることはできません。そこで知恵を働かせたのです。安全な場所を見つけて出産すると、一緒に小鹿が走れるようになる3日間ほど、そこへ置き去りにしておくのです。小鹿は本能的にその場所にじっとしているそうです。もちろん、母鹿は日に数回、授乳には行きます。それ以外は知らんぷり。敵が近づいてもほっておくのです。その敵は気づかないのです。嗅覚が凄いにもかかわらずです。なぜなら母鹿は生まれた小鹿の身体を綺麗になめ回して完全に小鹿の匂いを消してしまうからです。ですから、小鹿が動かない限り安全なんです。
小鹿の身体をなめ回す時の母の気持ちは親は誰でも持っています。生まれた時の愛おしさを思いだしましょう。

最新の画像もっと見る