フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

新年度

2018-04-01 21:47:20 | Weblog
暦の上での新年が1月1日なら、日本の政府の会計年度が始まるのは4月1日です。この会計年度と歩調をそろえているため、学校の新学期も4月から始まります。
4月新学期というのは世界では珍しいケースです。日本と同じ学期制度は数えるほどしかありません。日本の学校制度が整備されたのが、明治時代です。例えば、憲法をドイツにならい、皇室の礼装はイギリスの王室にならいました。つまりアメリカを模倣してきた日本は何故、学期制度は手本にしなかったのでしょうか?
ただ高校、大学は明治時代に9月スタートだったことがあります。しかし小学校、中学校が4月を学年の始まりとしてしまったため、大正10年に4月に統一することになりました。1960年代には国際化にともなって、大学だけでも留学に便利なように、9月新学期案も出されましたが、実現しませんでした。その背景には、桜咲く4月に新生活が始まるという日本人の心情にかなっていたのでしょう。