フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

半世紀

2009-04-10 22:32:08 | Weblog
今日4月10日は天皇、皇后両陛下が結婚満50年の金婚式を迎えられました。昭和34年の事です。この昭和34年は岩戸景気といわれた年でもあり、1964年の東京オリンピックが決まった年、プロ野球では長嶋選手が天覧試合でサヨナラホームランを打ちました。また我々名古屋人にとって恐怖の伊勢湾台風があったのもこの年でした。そして東海ラジオも創立50周年を迎えています。
つまり昭和34年から半世紀を迎えたわけです。その間の世の中の便利さの進歩は目を見張るものがあり、当時抱いた50年後の予想をはるかに超えている現実です。
しかし一方では残念ながら失ったものも多くあります。第1にあげるとしたら人と人との絆、その中でも他人を思いやる心が失われたのではないでしょうか。その理由は?と言われると私はこんな風に考えています。当時の我々子供達は街の中の道路や路地裏、空き地でまりつき、かくれんぼ、追っかけっこ、縄跳びなど日が暮れるまで遊び、そして近所のどの家に誰がいるのかお互いに知っていました。
そしてお兄ちゃんお姉ちゃんが、例えよその子でも年下の子供を暖かく見守り、受け入れていた時代でした。その遊びの中からいたわりあいを覚えてきたのです。
こうした町内や地域の子供同士の遊びが消えたことが今の時代につながっている様な気がします。
「半世紀」というタイトルが「反省記」に変わってしまいました。