麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

Z試演の報告

2008年12月11日 | 東演

 「Z会」の発表が本日ありました。

 12月11日14時開演
 ピアノ・ソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏
 (原作・脚本/毛利恒之)
 出演=岸並万里子、光藤妙子、能登剛、奥山浩
 舞台監督=星野真広
 照明操作=原野寛之、音響操作=野二紗子
 入場無料

     *   *   *

 古田率いる(?)7.15の時“トライアウト公演”と、やたらこのブログでも触れていたのに、今回は随分冷たいですネ、と言われそうですが…。

 決して古田を可愛がっていて、岸並を憎らしいと思っているとかではないです。
 光藤が薩摩出身で僕が会津出身でも(実際、前者は東京、後者は神奈川)。

  …実は今回は、是非「劇団員に」と。

  スポーツの世界で、大事な試合の前によく行われる“完全非公開”まで行かないけれども、まずは座内で揉んで、それから改めてのお披露目をしたい!と、去る8日の劇団総会でもインフォメーションがあったので、積極的なお知らせをしませんでした。

    *   *   *

 岸並=2003年2/11 女A
 於:杜のホールはしもと(神奈川)

 光藤=初

 能登=2003年8/14 男B
 於:北沢タウンホール(東京)

 奥山=2004年8/13 男A
 於:スペースゼロ(東京)

 これは、初めて『朗読劇/月光の夏』に立ったデータで、順に日時、役名、会場(所在地)。
 つまり、奥山は04年8月13日に東京のスペース・ゼロで上演した『朗読劇/月光の夏』の男Aで初舞台を踏んだということ。

 ちなみに光藤は、朗読版は初めてだが、2000年10/3~16、鹿児島県の知覧町民会館での、舞台劇『月光の夏-母よ』に出演しています。

 そんな4人による、通称「Z会」の配役は・・・

 男A(風間森介ほか)=能登
 男B(海野光彦、三池安文ほか)=奥山
 女A(吉岡公子ほか)=光藤
 女B(風間久代ほか)=岸並

 ・・・という布陣でした。

 普段、女Aを演じている岸並が、初めての女B。
 けれでも。舞台劇『月光の夏-挽歌』で、生き残った特攻兵・風間の妻にして、風間と「最後に思い切りピアノが弾きたい」と鳥栖まで走ったもう一人の特攻兵・海野の妹でもある久代をずっと演じていただけに、説得力がありました。

 その意味では光藤も、二人が弾いたピアノを残して欲しいと訴える元教諭・吉岡公子の若い頃を、前述の知覧公演で演じて。今回は18才から64才までを見事に演じきりました。

 奥山は、初めての男B。
 彼も上記の二人同様様々な役を演じましたが、特攻に失敗した隊員を軟禁する矢ケ島参謀は凄みがあった!
 客演したピープルシアター『狂気の路地』でのヤクザ役の勢いそのまま、存在感を発揮したと言えるでしょう。

 そして、舞台版で初代・矢ケ島役の能登
 Z会では唯一経験のある役を担ったわけで、その貫禄たるや十分。ただステージ数ではAよりBが多く、その点でチャレンジしている様がよく解りました。

     *   *   *  

 のド真ん中、みたいに温かい下北沢での『月光の』は、のような可能性を感じさせる、しかも“大人の『月光』”でした!

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グレコローマンスタイル

2008年12月10日 | 鑑賞
会場に入って驚いた

 僕個人は三本目となる「東京劇団フェス08」の観劇。
 各都市で活躍するカンパニーが集結するイベントとはいえ、キャパ700のシアターアプルを埋めるのは容易ではない。
 過去2本も苦戦していた。
ところが昨日観た福岡代表の「グレコローマンスタイル」は、ほぼ満席!
「ギンギラ太陽’s」ばりの、すごい劇団がまだ博多にはあったのか!とビビりながら開幕を迎えた。

 その謎は終演後に解けた。
 アフタートークのゲストが大泉洋だったのだ。
 どうりで若い女性が多いはずだ。

 で、彼とグレコローマン主宰の小林晶の話から、実は『和装ニホヘト』は、映像にしたいのだと。
(したかった、ではなく、進行形です)

 着付コンクールに材をとったこの脚本、観ながら「嗚呼、映画にしたら面白いのに…」と思っていたが、そりゃ当の本人もそんな狙いで書いているのだものナ…と納得。
 
 お隣の映画館では『ハッピーフライト』を上映していたが、あんなノリの映画になる可能性のあるホンでした。

 それはそうと。
 舞台で本当に着物着せてしまうのにはド肝を抜かれたし。。。だって二人ですヨ、二人。たまさか出来る人がいるからやらせちゃえ!じゃ出来ない芸当です
 また、アフタートークで「あれは本業」と言っていた太鼓もド迫力でした。。。
創作芸能・鼓夢という集団による三人の太鼓。さらにその中の一人が舞台で主要な役を演じていました。

 ただメインは芝居だから、アタマであんなに長く太鼓と着付けを見せなくても…と思ったのも事実。

 「福岡のドリームチーム」と小林。
 「せっかく東京に出てくるのだから、福岡にはこんな面白い役者がいると伝えたかった」と。
 確かに皆芸達者だったけれど、出演の12人中半分が客演のせいか少々噛み合いが悪く、特に序盤は芝居に無駄が多く、物語が回り始めるのに時間が掛かったのが残念でした。

 それにしても、本当に日本は狭いようで広いっす!
そして、様々な劇団を観て大いに刺激を受けております。

 あと、もう一本くらい観ちゃおうかな

【文中敬称略】
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TEAM  SPOT JUMBLE

2008年12月08日 | 鑑賞
 明日に譲る・・・と書いて、週を跨いでしまいました。
 これも、ひとつの「おきなわタイム」でしょうか???
 そう「TEAM SPOT JUMBLE」は沖縄の劇団です

【文中敬称略】
 
 12/4付のブログに『今も各地域で活躍する劇団に興味があって、出来る限り覗くようにはしています』と書いたけれど、主宰・津波信一(Tsuha Shinichi)は、元・笑築過激団(90~95)で活躍していたとのこと。
 三百人劇場で観ているけれど、彼は出演していたのだろうか?

 さて。名前からわかるよーに笑築は徹底した「笑」の劇団でしたが、TSPは古き良き「小劇場」(?)のノリで、アクションあり笑いあり涙ありなカンパニーでした。

 北は北海道、南は沖縄から集結した8劇団が優勝を争う「東京劇団フェス08」で、ニューハーフものを持ってきたセンスが微妙ですが・・・イケメン揃いのそれは、なかなか美しくはありました。
特に、電子チケットぴあの劇団紹介動画の中で「いんちきトム・クルーズ」と座長から呼ばれる村山靖(Murayama Yasushi)は、若い人にはさっぱりわからないだろうけれど、少女隊のレイコこと安原麗子にクリソツで吃驚しました。


 彼以外も、劇団SETがマルチパフォーマーオーディションを開催し合格したメンバーは、それぞれ地元を中心にドラマやCM等多数出演しているだけあって、素材は一級品でした。

 ただ数行前の「古き良き小劇場」という譬えが、もう全てを物語っていて、良くも悪くも懐かしい演劇で終わっていたのが惜しかったです。

 いや、繰り返しますが本当に一人ひとりの素材が良かっただけに。。。

 さて、まだまだ「劇団フェス」からは目が離せません。
 明日は、福岡からやって来た「グレコローマンスタイル」を観たいと思っています。




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白A

2008年12月04日 | 鑑賞
 シアターアプルで開催中の「東京劇団フェス08」。

 小劇場演劇育ちの僕は、今も各地域で活躍する劇団に興味があって、出来る限り覗くようにはしています。

 が、実は「東京劇団フェス」は、拙作『空こい』に没頭していたあまり、頭からこぼれていました。

 偶然雑誌で、仙台で話題のパフォーマンス集団という記事を目にした2日後くらいに知人から「観ませんか?」と誘われ、そりゃ勿論見ますヨ!と。

 雑誌で見掛けたのも何かのエニシだと、新宿のシアターアプルへ。

 で。ロビーでこんな箱を貰った。指示があるまで開けるなと。

 

 なんか、そー言われると開けたくなるが、もー大人なので我慢した。

 さて本題。

 映像……しかもかなり高いレベルの……を駆使し、それとジャストフィットな音楽……これはハウスというか、トランス系の。
 その中で、コンドルズ風のダンス……決して学ラン着てるわけじゃなく、いわゆるダンスダンスしてない、言い方変えれば動きなど決して洗練されてないダンス……が展開し、良きところで小芝居とゆーかコントとゆーか、これがまた大変ゆる~いのだ。

 つまり、このバランス感覚が今!

 すっごく計算されたモノを「まぁ適度にこなしてます」的なテイに見せるのは、ほんと、何とも言葉が見当たらないが、陳腐にいえば。。。“衝撃“を受けました。

 舞台と映像の融合といえば、カナダのロベール・ルパージュが有名だが、あの洗練さが一切ないのが、またカッチョいいのだ!

 ちなみに箱の中には、ゲームの操作器よろしく、先っちょから赤い光が出るヤツが入っていて、観客も参加できるコーナーとかもあったのです、ハイ。
 
 既に東北ではかなりブレイクしているらしいのですが、もっともだな~と。
 僕が観たのは、実は11/28で、既に彼らの3ステージは終了しているのですが。。。今後、要注目の「白A」です!

 そして、今日は沖縄からやって来た集団を観た。
 が、それは明日に譲ります。
 
 

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鯉のぼり~僕目線の経済学Ⅲ

2008年12月03日 | 身辺雑記
 早いもので劇団東演第130回公演『空ゆく風のこいのぼり』(作/藤井貴里彦、演出/磯村純)が終わって1ヶ月以上経ちました。
 
 さて。下北沢には「鯉のぼり」という居酒屋があって、我々がよく行く店のひとつです。作品名にあやかって稽古中も随分寄せていただきました。

 その「鯉のぼり」がランチを始めて数ヶ月になります。



 駅前にあるので、帰宅途中に呑みに寄ることはあっても、なかなかお昼に南口商店街まで足を伸ばすことはなかったのですが…、公演も終わって余裕ができた頃、試しに入ってみました。
 
 なんつっても“日替わり”は420円

 僕の行った日は「一口かつ」・・・かつにご飯にみそ汁に漬物+小鉢。
さらにはご飯とみそ汁はおかわり自由という、この御時世に、余りに素敵なランチなのだ。

 ただ個人的に閉口したのは小鉢が基本「納豆」だったこと。
 勿論気遣いはあって、「NG」の人には別の小鉢が出るのです・・・が、周囲でアレを掻き回されると、僕のようにダメな人にとっては落ち着いて食べていられないのです
 出来る限り見ないようにはしますが・・・するでしょ?
 臭いが。。。
 
 ただ、味といいボリュームといい、天高く舞うこいのぼりのよう。

      

 だから流石にいっぱいです。
 次々にお客様は来て、相席は当たり前。

 韓国料理店がランチを始めたって話から始まったこのシリーズ。
 今、生き残るのは大変ダ!

 そんな時代に、東演も来年早々の『萩家の三姉妹』で“プチ・プラ”を導入。
 良いモノを安く・・・それを今時の言葉でプチ・プライスというそうな。

 まだ見習いの板前にランチを任せて、限定10食を安く出すお店がTVで紹介されていましたが、準劇団員を育てる意味合いのあるP.I.C-4も、てなわけで、リーズナブルな観劇料を設定。
 でも芝居の質は高く・・・ボリューム満点な“鯉のぼりのランチ”を目指します!

 稽古は、いよいよ15日から
 本番は2月3日~8日、東演パラータ。
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HとZと、それからPと。

2008年12月02日 | 東演
 昨日は下北沢演劇祭の、世田谷区民上演グループのことに触れましたが、演劇祭には劇団東演自体も参加します。
 永井愛さんの『萩家の三姉妹』を、篠本賢一さんの演出で。
 区民グループの2/21~22より早い、2/3~8に我々の拠点・東演パラータにて。

 さて、そのパラータで、今月11日に『朗読劇/月光の夏』が上演されます。
 11/6の弊ブログに詳しく書きましたが、チーム名はZ会(ゼットカイ)。

 現在も発表に向けて稽古が続いて、本日は照明の吊込をやっております。
 
 そして、実はもう1班。
 原野寛之、姶良勇一、古田美奈子、江上梨乃という四人によるユニットも現在稼働しております。まだ上演の日程は決まっておりませんが、その気持ちは大いにあるようだ。
 
 リーダーの原野の頭文字から、こちらは「H会」・・・僕的には「会」は既に使われているのだから(?)、「H-field」とか、4人の頭文字がうまい具合に母音と子音が2個ずつなので「Ha-fe」とか、もっとカッチョ良くて若々しいネーミングにすればいのに……なぞと思っている。

 そう。このユニットの武器は、なんと言っても若さだ。
 2001年入団の古田、02年の江上、原野、05年の姶良という・・・今世紀になってから東演に加わった「新しい世代」4人。

 見事流行語大賞をGETした「アラファー」より一回り若い彼らが“戦争”にどう向き合うか?

 ここでバシッと稽古風景など載せたかったけれど、本日はお休みでした。
 かわりに4人とも出演した『大地のカケラ』の稽古場写真から。。。

 原野寛之 

 姶良勇一

 古田美奈子 

 江上梨乃

 さて。敏腕プロデューサーが万引で逮捕!のニュースが世間を賑わせております。『プロジェクトX』のエグゼクティブ・プロデューサーなんだとか…。
 僕ではありません。&そーならないよう務めたいと存じます。
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さぎそう、元気な芽を出す

2008年12月01日 | 区民上演グループ
 すっかりアップのタイミングを逃していましたが。。。毎週土日祝日に稽古している区民A改め「さぎそう」※は、着々と歩みを進めていて、11/22にキャスティング発表を終え、本役での読みもかなり深まったので、昨日、ホンを持ちながらではありますが、ついに立ったのである。

 ※「さぎそう」って?
  という方は文末参照。
  または10/11or11/4付
  弊ブログ参照ください。

 08-09シーズンの演目は壮大なギリシャ劇。
 アリストパネスの『女の平和』だ。
 けれども出演者はたった11名
 喜劇でもあり、熱演で数のハンディを乗り越え、会場いっぱい笑いの渦に巻き込もうと頑張っている。
文字通り、メンバー一同「頑張って」いて、役者逹は演出のダメに打てば響く修正を返してくる。読む度にどんどん良くなって、だから、配役も立ち稽古も、実は予定より前倒しで進行しているのである。
「こりゃ、本番も早めるか?」と、稽古場で演出が言い出す始末。しかも、けっこうマジに。

 ただ。
 何故だか不思議と、このまま一気に駆け抜けられないのが、芝居。いえいえ、13ゲーム離していたチームが優勝を逃すことがあるように、それは演劇に限らない。 世の中何が起こるか解りません

 今回の稽古は40回。昨日が19回目、マラソンでいえば折り返し手前になるわけだが、ということはきついのは30キロ、35キロ、さらにはスタジアムに入ってから。。。そう、山場はこれから幾らもある(>_<)

 まぁ楽観的に語らず、こーして「落とし穴がある」と書いておくのは、そんな不幸に見舞われないオマジナイでもあります。

 そうそう。それから順風満帆な理由に、区民スタッフの存在が大きい!
 演出はじめ美術や照明、音響に衣裳等プランはプロにお願いするのだが、大きな意味での「演劇体験」を標榜する区民上演グループの俳優たちは、スタッフワークも体験する。
 なのだが今年は“スタッフ専任”の区民メンバーが5人もいて……これが過去に参加したリピーターばかりなので仕事がハンパないのである。
 
 さて。先の話はともかく。
 大きな芽を出した「さぎそう」の本番は2月21日~22日。

 キャスト11名、スタッフ5名でグングン伸びていきます。
 ご期待あれ(^-^)

【「さぎそう」解説】
 劇団東演が世田谷区から委託され企画運営する区民参加の演劇創りの場。
 毎年2月、下北沢演劇祭の目玉企画(?)の一環として2グループに分かれて稽古し本番に臨みます。
 東演が担当するAグループは、今年から心機一転「さぎそう」という名前で『女の平和』に挑みます。
 ちなみに「さぎそう」は区の花です。
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