麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ウィンドミル・ベイビー

2008年12月24日 | 鑑賞
 来年3月の誕生日を迎えると70歳となる大方斐紗子さんの一人芝居『ウィンドミル・ベイビー』は、驚愕の舞台だった!

 何が驚愕かって、本当に“軽やかに”12人を演じるのダ。
 
 アボリジニの老女メイメイ、彼女の夫や牧場主の奥様、障害を持っているけれどまっすぐなワンマンから狼と犬の雑種まで・・・パンフには12人とあるから最後の動物までいれると13役か(?)を・・・

 演劇企画集団楽天団のプロデュース公演
 アボリジニ現代戯曲連続上演vol.7
 『ウィンドミル・ベイビー』
  作/デービット・ミルロイ
  演出/和田喜夫
  出演/大方斐紗子
  演奏/バロンなかざわ
  2008年12月17日(水)~21日(日)
  中野スタジオあくとれ
          
 もう7作目になるオーストラリアのアボリジニの芝居。和田さんがこだわる作品を何本か観せていただいていますが、一番面白かったです。

 昔働いていた牧場に50年ぶりにやってくるメイメイ。
 夫との出会いや、ワンマンの特殊な能力、彼と奥様との交流など・・・短いエピソードが回想形式によって語られるのだが、力が抜けたテンポの良さで、目の前に、乾いたオーストラリアがまざまざと現れました。

 作者のデービッド・ミルロイは、オーストラリアでもっとも著名な戯曲賞「ホワイト・パトリック賞」をアボリジニとして初めて受賞しているそうだが、頷ける好篇だ。 

 恨み節でないのがいい。彼女の激動の人生は、明るく前向きな視線で語られ続けるのが、染みる。

 おそらくこの芝居が2008年の最終観劇になると思う。
 締めくくりにふさわしい最高にハッピーな作品との出会いでした!!!
コメント
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