敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

マンザナ、わが町

2024年05月19日 | 鑑賞

『マンザナ、わが町』

1993年初演の井上ひさしの戯曲。

2015年再演は第23回読売演劇大賞

優秀作品賞を受賞したほか、

鵜山仁が最優秀演出家賞、

熊谷真実が優秀女優賞と三冠

 

舞台は米国カリフォルニアの

マンザナ強制収容所で、5人〜

ジャーナリスト、浪曲師、奇術師、

歌手、映画俳優〜の女性たちの物語。

 

本家(?)こまつ座をはじめ

数多くのカンパニーが上演しており、

また女性5人で創ることが可能なので

養成所や研究所の演目としても……。

 

故人・井上の遺志から

著作権が取りやすいことも上演に拍車。

(井上ひさし作品全般に言えること。

大前提として作品が良いから、だが)

  

 

そんな『マンザナ、わが町』を見た。

創造ユニットTaiyo公演

5月15日(水)から19日(日)

シアター711にて。

ダブルキャストのTEAM melonを。

 

 

この公演が旗揚げ。

2022年に小池恵子、竹内しのぶ、田中淳子、豊田薫の

平均年齢65.5歳の4人が立ち上げた演劇集団。

 

〈仕事に家事,育児,父母・義父母の介護に看取り……

怒涛の人生も半世紀越え。だからこそ、舞台への情熱は

冷めるどころか勢いを増す。そりゃ身体にガタもくる。

だけど、そんなこんなもそっくりそのまま

役者としての深みと味わいと開き直り、

きっとどこにもない舞台を創りだせるはず。

(中略)人生楽しまなきゃ、楽しませなきゃ—

だって、私たちは原始太陽だったんだから。〉

 

と、気合入りまくり

であれば、メンバー4人のチームを見ねば。

そして見事に楽しませていただきました。

 

シニア劇団と侮ることなかれ。

まず、この時世に第二次大戦下の、

アメリカでの日系人の苦悩を描いた作品を

チョイスし旗揚げした気概が素晴らしい。

 

配役も鮮やか

役者が登場人物とドンピシャだった。

スタッフもプロフェッショナルを揃え、

また制作目線でいえば、

パンフレットの充実や、

舞台客席外の場所に作品関連の展示など

楽しませる努力がハンパなかった

 

早くも次回公演が楽しみな創造ユニット

Taiyoであった。

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