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Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

フライト・リスク

2025-03-11 | 映画(は行)


◼️「フライト・リスク/Flight Risk」(2024年・アメリカ)

監督=メル・ギブソン
主演=マーク・ウォールバーグ ミシェル・ドッカリー トファー・グレイス

メル・ギブソンが監督のみを手がける新作。マフィアの金の流れを知る重要参考人を確保した保安官補。セスナ機で移送することとなった。後部座席に繋がれた参考人が、目の前のパイロットとは違う顔写真のライセンスが床に落ちているのを見つけた。果たして無事に目的地に到着することはできるのか。

ワンシチュエーションで引っ張る91分。近頃のハリウッド映画は長尺の作品が多い。中には無駄に長さを感じる映画もあって、イラつくこともしばしば。その中で91分という上映時間は潔い。われわれ観客が観るのは飛行機内の3人芝居、そこに無線で会話する数名が声だけで絡んでくる。それだけで事態が刻一刻と変わっていくからなかなか面白い。全く無駄がないのだ。

これが地上でのドラマが並行していたらどうだろう。きっと間延びして見えたのではなかろうか。この映画は観客を飛行機に一緒にいるような感覚にさせることに面白さがある。情報量は彼らと同じ。いや、ナイフがどこにあるとか、マーク・ウォールバーグが後ろで何やってるとか、観客がちょっとだけ情報量が多いだけに、ハラハラすることになる。

飛行機に乗り込んだ場面での会話で、主人公はフライト時間を尋ねる。
「90分くらいだ」
おっ!上映時間とほぼ同じ!?映画の時間経過と上映時間が同じって、往年の「真昼の決闘」以来じゃないのか?これは無駄がない故にできること。短い尺の中に二重三重のハラハラ、短い会話の中でキャラクターの過去やキャラクターがきちんとが表現されている構成のうまさ。陽気な管制官が好き。窮地に立ったヒロインの緊張を和らげるために軽いキャラを演じてたのかもしれないが、あの話術はいいね。

ハートに残る教訓や感動がある映画ではない。だけど観ている間、ずっとドキドキハラハラさせてくれる映画ではある。映画館の外側のことを忘れさせてくれる91分であることは保証できるかもw。

テレビ放送するならテレ東向きのテイストではあるけれど、91分を侮るなかれ!2時間枠ならノーカット!




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