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お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

スターウォーズEP9スカイウォーカーの夜明け

2019-12-30 | 映画(さ行)






◾️「スターウォーズ EP9 スカイウォーカーの夜明け/Starwars EP9 : The Rise Of Skywalker」(2019年・アメリカ)

監督=J・J・エイブラムス
主演=デイジー・リドリー アダム・ドライバー キャリー・フィッシャー オスカー・アイザック

2005年に「スターウォーズEP3シスの復讐」を観た後、僕は一旦映画ファンとして燃え尽きた。大げさなと思うかもしれないけど、「スターウォーズEP4」を小学生で初めて観て以来、ここに込められた映画の面白さや過去の作品へのオマージュを知り尽くしたい!と思い、映画に夢中になった。「EP3」のラスト、ベイダーの呼吸音が映画館に響き渡った瞬間、背中がゾクっとした。「この瞬間を見届けるために、オレは映画を観続けてきたんだよな」と涙があふれた。そして数週間何にも映画が観られなくなった。

そしてディズニー傘下でのEP7が製作された時は、複雑な思いはあった。でも監督がJ・J・エイブラムスと聞いて別な思いが湧き上がってきた。エイブラムス監督と僕は同い年。監督も僕と同じようにSWを観て育ってきた世代なのだ。彼ならオールドファンの思いを踏みにじるような作品は作らないだろうと信じた。そして今回迎えたEP9「スカイウォーカーの夜明け」。賛否あったEP8のモヤモヤを吹っ飛ばす快作だった。多くの人が言っていることだけど、42年間「スターウォーズ」ファンでいてよかった。

EP9はとにかく展開が早い。見せ場に次ぐ見せ場、危機また危機。しかしそれぞれのパートに無駄はなく、綺麗に伏線が回収されていくのが観ていてとにかく心地よいし、ワクワクする。一方でこれまでの2作品だけでなく、過去の作品も押さえておかないと、情報量が多すぎる映画でもある。レイの出生の秘密、ここに来てあのパルパティーンがEP6、1〜3に続いて再登場、レイアのフォース覚醒、惑星エンドア…。ちょっとした台詞の端にもオールドファンの心が躍るパーツが満載。「I Know」がまた聞けたのと、Xウイングが浮かび上がる場面で涙腺崩壊。

しかしEP9製作にあたっては、キャリー・フィッシャーの死去を始め、数々の困難があったと知らされる。エイブラムス監督はその重圧にこれ以上ない形で応えてくれた。その努力に感謝。オールドファンに媚びた?と受け取られても仕方ないくらいのクライマックス。新三部作はスターデストロイヤーの残骸から始まり、再びスターデストロイヤーの残骸で終わる。その呼応にもエイブラムス監督の思いが感じられる。EP4の懐かしい風景が登場するラストに、「ありがとう」と僕の心が叫びたがっていた。新キャラクターにケリー・ラッセルを起用したのも嬉しい。エイブラムス監督の映画デビュー作では、途中で死んじゃうスパイだったもんね。

商魂たくましいディズニーだから、違った形でこれからもスターウォーズ関連作品を続けて行くことだろう。僕はスカイウォーカー家の物語こそが真の「スターウォーズ」と考える、狭義の「スターウォーズ」ファンなので、ライトセーバーも出てこない作品なら多分満足できないと思うけど。そして、ナンバリングされたシリーズはこれで完結となった訳だが、EP3の時みたいに僕は燃え尽きたりはしない。「スターウォーズ」に誘われて映画の魔法にのめり込んだ僕には、まだまだ見届けたいことがたくさんあるのだから。もう一度言わせてください。42年間「スターウォーズ」ファンでいてよかった。

(2019年12月)


映画『スター・ウォーズ/ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー』(原題)特報


コメント (2)
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