初めてみたゴダールの映画は、やっぱり「勝手にしやがれ」でした。いろんな映画本での紹介や映画史的な意味あいみたいなものをあれこれ読んだ上でした。それで「勝手にしやがれ」は、僕はダメでした。あのズタズタの編集と音楽で気分が悪くなりました。確かにジーン・セバーグもジャン・ポール・ベルモンドもいいんですけど。
その後「右側に気をつけろ」をレイトショーで観ましたが、やっぱり訳がわからなくって「何でオレはこんなわからない映画を明日仕事だってのに一生懸命観ているんだ!」と思うと妙に悲しくなって、いい思いはしませんでした。
ところが、「女は女である」「気狂いピエロ」と観て初めて”好き!”と思えるようになりました。「気狂いピエロ」は破滅に向かって突っ走る主人公たちの姿に何故かグッときてしまいました。「女は女である」は、「勝手に~」であれほどズタズタだった音楽が見事に使われていて素敵でした。要するにアンナ・カリーナにハマったというのが事実かもしれませんが(笑)。
「女と男のいる舗道」が今では一番お気に入りかな。「アルファヴィル」もやっと最近観ましたが楽しめました。フレンチポップス好きにはシャンタル・ゴヤが出演している「男性・女性」も捨てがたい。今度は「カルメンという名の女」に挑戦したいです。