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Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

プレデターズ

2023-06-22 | 映画(は行)

◼️「プレデターズ/Predators」(2010年・アメリカ)

監督=ニムロット・アーントル
主演=エイドリアン・ブロディ トファー・グレイス アリシー・ブラガ ウォルトン・ゴギンズ

ロバート・ロドリゲス製作の「プレデターズ」。複数形になったってことは、いっぱい出てきて襲ってくるのか…と「エイリアン2」と同じ覚悟で再生ボタンを押したら、次々と登場人物が降ってくる冒頭になんか心を掴まれてしまった。ふーん、面白いやん。

目覚めたら空を落下してきた彼らに共通するのは、殺しのプロフェッショナルであること。誰もこの密林に連れてこられた理由がわからない。そこが地球ではないことに気づいた彼らを、獰猛な動物そして透明な姿の敵が襲い始める。一人一人殺されていく中、奴らを倒すことができるのか。

途中一人加わったりしながらも、人数のカウントダウンがなされていく展開。なーるほど。これはロドリゲス流の「そして誰もいなくなった」なんだ。プレデターたちがこの惑星に彼らを呼んだ目的が次第に明らかになっていく面白さと、それぞれがどんな最期を迎えるのかが相乗効果でラストに向かって観客を引っ張っていく。日本のヤクザが突然サムライ魂に目覚めるのは笑ってしまったが、見事に敵を撃破するのは素晴らしい。世間の評価はイマイチだけど、意外とよくできている。

第1作へのリスペクトが随所に見られるのもいい。アクション映画向きとはちっとも思えないエイドリアン・ブロディだが、クライマックスの死闘はなかなかの迫力。




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プレデター2

2023-06-21 | 映画(は行)

◼️「プレデター2/Predator 2」(1990年・アメリカ)

監督=スティーブン・ホプキンス
主演=ダニー・グローヴァー ゲイリー・ビジー ルーベン・ブラデス マリア・コンチータ・アロンゾ

いきなり危機に陥り、得体の知れない生命体がどこから来たものか語られず、とにかく問答無用の第1作。数年後に製作された続編は、舞台を密林から大都会へ移す。残虐さが増している印象。わが家のプレデター祭り第2夜。なんじゃこりゃと観入っている長男と、顔をしかめたバイオレンス嫌いの父親がテレビの前で凍りつく。

特殊部隊の精鋭がズタボロにやられた第1作だっただけに、刑事が拳銃握ったくらいじゃ無理やろ。観ているこっちまでオロオロしながら見守るしかない。プレデター側の兵器は確実にパワーアップしてるみたいだし。

第2作の見どころは、謎でしかなかったプレデター側の素性が語られること。やつらの宇宙船が登場するクライマックスの死闘。これまで幾度も地球に飛来していることも明らかになる。中でも映画ファンをクスッとさせるのが、仕留めた相手の頭蓋骨を愛でるプレデターたちが、その成果を壁に飾ってる様子。ひときわ大きな頭の骨格、それってアレじゃん!これが後の「VS」として引き継がれることになるのかな。

製作されたのが「リーサル・ウェポン」の後の時期なので、ダニー・グローヴァーのとにかくしつこい刑事役はなんか安心できる。オレしか真相を知らないぜってラストが粋。





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Bruce Lee in G.O.D. 死亡的遊戯

2023-06-08 | 映画(は行)

◼️「Bruce Lee in G.O.D.死亡的遊戯」(2000年・日本)

監督=大串利一
出演=ブルース・リー ダン・イノサント カリーム・アブドル・ジャバール

ブルース・リーの死後に製作された映画「死亡遊戯」で、未使用だった格闘シーンのフィルムが存在する。1997年、ブルース自身が編集したものが発見された。これに当時の様子を再現したシーンを合わせて製作された話題作。ロバート・クローズ監督版でカットされたアクションシーンが完全な形でよみがえるのが、最大の見どころ。

ところが肝心のその場面までの再現シーンが、学芸会と罵られても不思議ではないくらいにお粗末で、かなりダレる。しかし、この映画はそんなシーンを見せるのが目的ではない。ブルース自身が考えていた「死亡的遊戯」がどういうものであったにせよ、こんな僅かな未公開映像があるというだけで、日本人までもが乗り出して映画が製作されることがすごい。ブルース・リーの魅力と偉大さを改めて感じさせてくれる。

「死亡遊戯」よりも長く続く格闘に、観ていてこっちまで力がこもる。ともかくこれをスクリーンで観られたことに感謝。観客はおっさんばっかりだったけどな。





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ブルース・リーの神話

2023-05-29 | 映画(は行)

◼️「ブルース・リーの神話/Bruce Lee:The Legend」(1984年・香港)

監督=レイモンド・チョウ
出演=ブルース・リー スティーブ・マックイーン ジェームズ・コバーン

ブルース・リーを扱ったドキュメンタリーやソックリさんを使った映画もたくさん製作された。この「ブルース・リーの神話」は、香港帰国後のブルースに深く関わっているレイモンド・チョウの手によるドキュメンタリー。それだけに、他の作品と違って事実だけが示されるし、憶測や噂を映像化してない。何よりも出てくる人々の言葉が率直で好感。

ブルースの生い立ち、子役時代の貴重な映像、人柄や私生活。「グリーン・ホーネット」でカトウ役を演ずる前、アメリカでのスクリーンテスト映像。「ドラゴン危機一発」や「怒りの鉄拳」のメイキング。ゴールデンハーベスト社のレイモンド・チョウだからこそ示せる映画撮影の舞台裏は興味深い。特に「死亡遊戯」製作に至るまでのエピソードが語られる場面、アクションの指導をする真顔のサモハン・キンポーを拝めることはたいへん価値がある。「死亡遊戯」本編で使われなかったカメラテストの格闘シーン。NGで見せる笑顔は、ブルースの人柄も伝わってくるようだ。

昔地上波で観た「ブルース・リー物語」はドラマ仕立て。巷で噂されていた腹上死まで一説とした上で映像化してたし、なんか怪しげなトレーニング機械が出てきてちょっと呆れた。「ブルース・リーの神話」はそんな作品とは違って、偉業を振り返り、ブルースを失った悲しみを確かめるには文句ない作品。そしてブルースが完成させたかった「死亡遊戯」を確かめたかったから、「Bruce Lee in G.O.D. 死亡的遊戯」を観るべし。




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BODY/ボディ

2023-05-25 | 映画(は行)

◼️「BODY/ボディ/Body Of Evidence」(1992年・アメリカ)

監督=ウリ・エデル
主演=マドンナ ウィレム・デフォー ジョー・マンテーニャ アン・アーチャー

マドンナが主演したエロチックサスペンス。心臓の持病を抱える大富豪がセックスの最中に死亡。セックスを凶器とした殺人なのかが問われ、真相解明の舞台は法廷へ。スキャンダラスな本筋に、意外と正統派な法廷サスペンスが絡みつく異様な雰囲気の映画。確かにエロエロのドロドロなんだけど、予想以上にちゃんとサスペンスを楽しめた。

身体を張ったマドンナはもちろん見どころの一つ。その話題ばかりが先行していたけれど、テーマがテーマだけに無理もない。これを真顔で理屈こねて観る殿方は明らかに少数派だろ。

弁護士役のウィレム・デフォー、ユルゲン・プロホノフ、脇役にジュリアン・ムーア、と名の知れた顔が並ぶ。70年代にセクシー男優で名を馳せたフランク・ランジェラが同性愛者の老人役とは、なかなか大胆なキャスティング。





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ホット・ロック

2023-05-07 | 映画(は行)

◼️「ホット・ロック/The Hot Rock」(1972年・アメリカ)

監督=ピーター・イエーツ
主演=ロバート・レッドフォード ジョージ・シーガル ロン・リーブマン ポール・サンド

ロバート・レッドフォードの引退作「さらば愛しきアウトロー」が昔からの映画ファンにグッとくるのは、「明日に向かって撃て!」のサンダンス・キッドや「スティング」、この「ホット・ロック」などで数々の犯罪者を演じてきたからだ。でもレッドフォードが演じた美男の犯罪者は、根っからの悪党でもなく、人情やユーモアがあって仲間思いで憎めない。「ホット・ロック」ではスゴ腕なんだろうけれど、胃潰瘍の一歩手前で薬飲んでるキャラクターが身近な人間味を感じさせて好感。

「ホット・ロック」で演じた主人公は出所したばかりの盗みのプロフェッショナル。錠前破りである義理の弟から、ブルックリンの美術館に収められたダイヤモンド"サハラの石"を盗み出す仕事を持ちかけられる。警備員に化けて忍び込んだが、仲間の一人が捕まってしまう。彼は捕まる前にダイヤを飲み込み、留置された警察署に隠した。彼らはヘリコプターで警察署に乗り込むが…。

スマートに盗みが実行されたかと思えば、思わぬ事態で危機に陥り、ダイヤの行方をめぐって、ストーリーは二転三転。厳重に警備された貸金庫に預けられたダイヤにいかに近づくかが、クライマックスの見どころとなる。地下を掘り進むでもなく、変装するでもなく、まさかの催眠術😵‍💫を使うのが楽しい。この軽妙さで映画の好きずきが分かれるところかもしれない。でも"アフガニスタンバナナフロント"って呪文のおかしな響きがなーんか楽しくって僕は許せてしまう。

ラストシーンにつながる銀行を出てニューヨークの街をレッドフォードが一人歩く場面。それまで地味だったクインシー・ジョーンズの音楽が、少しずつ華やかになっていく。主人公がジワジワと高揚感を感じていく様子。歩くだけの演技に音楽が彩りを与える。劇伴のお手本と言ってもいい場面。

2001年の同時多発テロで崩れ去る世界貿易センターのツインタワーが、まだ建設中の建物として撮影されているのは貴重な映像。





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ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

2023-04-13 | 映画(は行)

◾️「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書/The Post」(2017年・アメリカ)

監督=スティーブン・スピルバーグ

主演=メリル・ストリープ トム・ハンクス アリソン・ブリー サラ・ポールソン

ベトナム戦争への反戦世論が高まる1971年のアメリカ。「勝ち目がない」と戦況を分析する調査がありながら、始めた以上負けを認められない政府が、泥沼化した戦争を続けた。そして若者の命が失われていたのだ。本作はその調査をしたマクナマラ文書について報道しようとするワシントンポスト紙を描いた映画である。

フェイクニュースというレッテルが日々流れる報道に向けられ、政治とマスコミの関係があれこれ言われる今のアメリカだからこそ、スピルバーグ監督はこれを撮るべき脚本として選んだ。しかもSFX大作「レディ・プレイヤー1」と並行して準備を進めたという熱の入れようだから、編集者のトム・ハンクスが合衆国憲法修正第1条「報道の自由」を掲げてさぞ声高に訴える映画になっているのだろう、と想像していた。しかし、意外にも重要な役割を果たすのは、親や夫の跡を継いでワシントンポストの社主となったメリル・ストリープの方だった。会社として屈しないことだけでなく、女性がビジネスの世界で全うに扱われなかった時代の戦いのドラマとしても、この映画には力強いメッセージが込められている。

ニューヨークタイムス紙が差し止めを喰らって報道できない中で、ポスト紙がマクナマラ文書を報道すべきかの葛藤が描かれる。だが、報道するかしないかという一面的な危機を描くだけでは並の映画だ。この映画では、法廷侮辱罪、会社の存続、世論、さらに社主キャサリンが親交のあったマクナマラに批判的な記事を報道できるのかという人間ドラマも織り込んでまったく飽きさせることはない。さすがだ。

ひとつひとつの台詞も心に響く。「報道の自由を守るには報道すること」「報道機関が仕えるべきは統治者ではなく、国民だ」最終的に新聞各紙がマクナマラ文書を報道して足並みが揃った場面は感動的だ。

まともな答弁もしない政治家が、「××新聞に書いているから読め。」と言い放つような今の日本で、こんなことができるのだろうか。折しも2019年の日本では、勤労統計調査の不正が明らかとなり大きな問題となっている。前年の外国人労働者受け入れ拡大においても必要性の根拠となる調査に疑問が示されたし、さらに実質賃金の動向をめぐる統計についても、都合よく調査対象を変えられているとか、何を信じたらいいのか。どうなっとんじゃいと思う日々。何にしても、不確かな根拠であろうと、この映画のように確かな根拠を隠されていようと、政府が決めた方針に振り回されるのは国民。そう考えたら、笑って観ていられない映画でもある。



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伴奏者

2023-04-06 | 映画(は行)

◼️「伴奏者/L'Accompagnatrice」(1992年・フランス)

監督=クロード・ミレール
主演=ロマーヌ・ボーランジェ リシャール・ボーランジェ エレナ・サファノバ

孤独な人生だと悟りきったように生きるヒロイン、ソフィ。歌手イレーヌへの憧れ、人から信用される喜びを知り、彼女のピアノ伴奏者として行動を共にするようになる。折りしもドイツ軍の影が近づく時代。イレーヌが音楽活動を続けられたのは、夫がドイツ軍と取引していたからだった。親独のヴィシー政権から招かれるが、イレーヌの意見でイギリスに渡ることに。政治的なつながり、夫婦の思いのすれ違い。彼らの間で翻弄されながら、ヒロインが少女から成長していく物語。

クロード・ミレール監督は俳優の魅力を引き出すのがとても上手な監督。シャルロット・ゲンスブール、イザベル・アジャーニ、リュディヴィーヌ・サニエ、遺作ではオドレイ・トトゥを起用して、特に若手からはその年頃の複雑な心情をちょっとした表情から感じさせてくれて、他のアイドル視されそうな映画とは違った魅力を引き出している。この映画のロマーヌ・ボーランジェもそう。そしてその成長を見守るかのように、実の父親リシャール・ボーランジェをキャスティングしているのも面白い。

「人生はいつも私のわきを通る。
 私はいつも置いてけぼり。」
ソフィがつぶやくひと言だ。

一緒にいる夫婦にはいろんなつながりがそれぞれにあるのに、自分だけにはそれがない。そして常に引き立て役でしかない。彼女が感じる自分への苛立ちと孤独感。

この映画を観た当時、僕は仕事のことで悩んでいた。社会人になって最初に勤めた会社で、それなりの経験も積んで周囲から頼られ始めていたけれど、気づくと誰かのしでかした事の尻拭いをすることばかりが増えていて。都合のいい人になってる。このままでいいんだろうか、と考えていた時期だった。

だから、決して表舞台に立つこともなく、誰からも賞賛されない伴奏者であるソフィの気持ちに共感した。他の映画では素敵な笑顔を見せるロマーヌ・ボーランジェは、この映画では大部分ニコリともしない。でも僕はこの映画のロマーヌに強く惹かれたのだ。

映画の最後、結局ソフィは再び一人になってしまう。戦争が人々を翻弄した日々ではあるが、誰かに翻弄された日々でもあった。故郷に向けて歩き出す彼女の姿は悲しげだけど、映画の初めとは違う歩みだと思えた。





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武士道シックスティーン

2023-03-29 | 映画(は行)

■「武士道シックスティーン」(2010年・日本)

監督=古厩智之
主演=成海璃子 北乃きい 石黒英雄 荒井萌

 最初に言っておく。僕はインドア派でスポーツは苦手。「武士道シックスティーン」で描かれる剣道は、高校時代に体育の選択でやったことがあるけど、防具をつけたら普段以上に機敏に動けず。動きが悪いだけでなくスキだらけで、打ち込まれることばかり。楽しくない授業であったことばかりが思い出される。そんな僕だが、誉田哲也の原作「武士道シックスティーン」を昨年読んでみた。以前に読んだあさのあつこの「バッテリー」でも、スポーツ青春小説は面白いよなぁ・・・と感じたが、剣道小説を面白いと感じられるのか半信半疑だった。いやはや、面白かった。ページをめくっていくたびに、対照的な香織と早苗が剣を交えて距離を縮めていく様子が楽しくて、楽しくて。剣道やってる人が面の向こうで何を思っているのか、防具越しに見える世界の描写の巧みさ、スポーツに真剣になる理由、そして父と娘の関係にじーんときた(最後はこの年齢だからだろうが)。

 その映画化である。キャストは宮本武蔵に憧れ勝つことこそがすべての香織に成海璃子。お気楽不動心の今ドキ女子高生早苗に北乃きい。原作から受けたイメージそのまま。納得のキャスティングと感じた。冒頭、香織が格下だと思っていた相手に負ける場面。ここがどう表現されるのだろう。ここが上手くないと先が思いやられるぞ・・・。早苗の動きはすごくぎこちなくビビってる感じ。香織が感じた"追えば逃げる。逃げれば寄ってくる。"という雰囲気には今ひとつかな・・・?そして香織がメンを喰らう直前。"真っ直ぐくる。剣先がありえない大きさに膨張する。"と表現された文章を、映像は香織の視線で捉えた。おっ上手いじゃん、これ。冒頭数分間は映画をそのまま楽しめるかの要だけど、なかなかいいじゃない!。

 ただ原作を気に入った立場からすれば、残念に思うところも多い。例えば、香織と父親の関係は大きく改変されて、直に剣道の教えを受けている間柄となっている。原作では香織の荒っぽい流儀は幼い頃から通った桐谷道場で身についたもので、父親は兄が剣道を辞める決心をさせた岡選手を育てた人物。香織にとっては兄の仇を刺客として差し向けた存在で、むしろ憎むべき存在であった。2時間の尺に収めるためには、人物の紹介ばかりに時間を割けない。その上でのやむを得ない改変なのだろうが、その分ラストの父娘の会話がどうも合点がいかない。父親が竹刀の手入れをしてあげる小説のエピソードが好きだっただけにやや残念。早苗の両親の唐突な復縁は、のほほーんと演じる古村比呂と、板尾創路の自由に生きている雰囲気がとても素敵だ。その父親に剣道を続ける理由を「好きだからじゃないのか。嫌いなら辞めちまえ。」と諭される場面は印象的な場面・・・あ、自分が親世代なもんだからどうしても親の役柄に感情移入しがちw

 それでも全体的には原作のテイストを崩さずに、香織と早苗の成長を描いている点では感動できる素敵な映画だ。「折れる心」を知ることでまた一歩成長する香織も、そんな香織の叱咤に耐えながら周囲に認められるまでに成長する早苗。一見正反対なのに、認めあえる間柄って素敵だ。好きであることが何ごとにおいても続けていけること。続けていれば、また会える。好きなことでつながっている人間関係って素敵だし何よりも強いものだと、再び感じさせてくれる映画だった。難を言えば日本舞踊をやっていたから独特な足運びをする、という早苗をもうちょっとカッコよく描いて欲しかったかな。



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パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド

2023-03-26 | 映画(は行)

◼️「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド/Pirates of the Caribbean: At World's End」(2007年・アメリカ)

監督=ゴア・ヴァービンスキー
主演=ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイ ビル・ナイ

女友達に
👩🏻「キーラ好きなら観ておけば」
と言われて3作目まで観た。第1作が好きになれず、第2作はハリウッド大作なのに話がわからん自分はおかしいのだろうか?と悩んでしまった私💧。Filmarksで皆さまのレビュー読んで、「?」と思ったのは自分だけでないと知って胸をなでおろすw。いろいろ詰め込みすぎでしょ。破綻してるとは言わないけれど、上映時間も含めて観客に優しくないのは確か。

さてその続きとなる第3作。ジャック・スパロウがいない方が話が進むと思ったのは間違いじゃなかった。冒頭、チョウ・ユンファ兄貴のアジトを訪れてからの展開なかなか面白いじゃない。しかもキーラたんの活躍がどんどん正面に出てきて、ファンとしては嬉しい限り😆。やっぱりスパロウが出てくると話がこじれてくるけれど、結果として海賊たちをまとめることに貢献できたのはよし。

巨大な渦巻きを挟んで対峙する2隻が戦う場面は見どころ。大砲撃ちまくるだけでも迫力あるのに、甲板での大群衆チャンバラ、マストにつながるロープを使った空中戦までアイディア満載で楽しい。

だけど、ずーっと引っ張ってきたカリプソの件はミスリードを挟みつつ唐突に本筋から撤退。え?😧それでいいの?「シン・ウルトラマン」の長澤まさみ級に巨大化するシーンとか必要?それでもタコ野郎が愛した人の名を叫ぶ最期は、男として気持ちを汲んであげます。

タコ野郎が素顔に戻る場面、キーラたんがみんなを煽って盛り立てる場面が好き。でも他の個性的な海賊さんたちの活躍がもっと観たかったかな。そして最後までオーランド君とキーラたんが目立つ話だった。3作目でのスパロウは影が薄くて、狂言回しにすらなってない。ジョニデは好きな役者なんだけどな。
キーラたん、よかったです。それで満足しておきます。

え?次作は大好きなペネロペたん?
み、観ようかな😅





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