Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

Greatest Albums(その62) Sea Is A Lady/角松敏生

2009-01-17 | 僕のGreatest Albums
音楽的嗜好に節操がない、と言われ続ける私、アナキン・tak・スカイウォーカー。そのルーツを検証する企画、第62弾。これまでの目次はこちら

今回はインストロメンタルアルバムの大傑作。真冬だというのに、真夏が似合う名盤を。

■Sea Is A Lady/角松敏生


僕が大学時代に所属していた音系サークル(○○研究会ってヤツね)は、弾き語りのフォークソングをする者、流行の日本ロックをする者、王道ポップスをする者、ハードロック路線の者、洋楽ロックをやる者、テクニック重視でフュージョンをやる者、ブルーグラスのグループまで、ひじょうに幅広いジャンルを志す者を受け入れる土壌があった。ここに所属していたことも、僕の音楽性を大きく広げた事情のひとつだと思うのだ。日頃フォークの弾き語りしている先輩がAORバンドで歌ったりもしていたし、僕も女声ヴォーカルバンドをしながらも先輩の渋いロックバンドや友達のフュージョンバンドに参加したりもしていた。

そんなサークル内で不思議と人気があったのが角松敏生。AOR的バラードもいいし、一流のミュージシャンを起用した演奏のクオリティ、故に演奏自体がかっこいいからどの演奏パートも高い満足度でコピーできるのが原因だろう。そして僕はフュージョン好きな友人のバンドで、角松敏生のインストアルバム「Sea Is A Lady」の楽曲を数曲演奏した。この経験はあの4年間で強く印象に残っている。正直、僕はキーボード弾きとして雰囲気は出せるし音作りにも自信があったが、何せクラシックの素地がないだけにテクがやや乏しかった(早弾きは大の苦手)。それがフュージョンなんちゅうジャンルをやったことで、音楽性の幅が広がった経験だったと今にして思う。フュージョンを演奏するなんて恐れおおいってマジで思っていたから、これでフュージョンを気軽に聴けるようになった。

角松敏生 SEA LINE


今でも夏になるとこのアルバムをカーオーディオに持ち込む。僕にとっては夏のマストアイテム。1曲1曲に女性の名前をつけるなんて、モテ男角松らしいキザな演出。近頃、僕は職場でお仕事のBGMにこのアルバムを使ってる。


姉妹編のこちらも素敵な1枚。

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Greatest Albums(その61) Hold Me Tight/安部恭弘

2008-11-16 | 僕のGreatest Albums
 音楽的に極めて雑食性であると言われ続ける私、takの音楽的ルーツを、お気に入りのアルバムを通じてさぐるこの企画(これまでの目次はこちら。1アーティスト1枚の原則に従い、100回をめざしておりまする。61枚目はニッポンAORの名盤。

曲名リスト
1. We Got It!
2. Season
3. I Love You
4. 裸足のバレリーナ
5. Hold Me Tight
6. CAFE FLAMINGO
7. SINGLE ROOM
8. BAD BOY
9. FUNNY LADY
10. MANHATTAN

 高校時代のこと。友人がレンタルレコード店であるオムニバスのアルバムを借りてきた。タイトルは「ASPEC SPECIAL」。ヨコハマタイヤのCFで使われたシティポップスのオムニバスだ(CD化熱望!)。収録されているのは、寺尾聰、井上鑑、稲垣潤一、小柴大造とエレファント・・・。このアルバムを録音したカセットは何度聴いたかわからないし、関連アーティストを次々と聴くことになり、音楽の世界が広がったのであった。音楽を通じて仲良かった友人たちとこれ聴いて「かっちょいいよね~」と言い合っていたものだ。キーボーディスト井上鑑を好きになったのもこれがきっかけだ。

 収録曲の中でも特に僕らの耳を捉えて放さなかったのは、A面・B面の最初を飾る安部恭弘の「We Got It!」と「Cafe Flamingo」。スポーツカーの勇姿を飾るにふさわしい疾走感を持った楽曲で、稲垣潤一の「ドラマティックレイン」はよく飛ばして聴いていたけど、この2曲は繰り返しリピート再生していたものさ。

 当然、オリジナルのアルバムにも手を出した。甘いメロディーと歌声なれどその奥には愛する女性に対する”優しい男の強い意志”が感じられた。作詞は松本隆。「裸足のバレリーナ」などミディアムナンバーが雰囲気があって素晴らしいし、ラストを飾る「Manhattan」の都会的なムードに、学ラン高校生は身悶えする程大人のかっこよさを感じた。こんな曲書きたい!。僕は心底そう思ったし、実際高校時代に書いたオリジナル曲にはこのアルバムの影響を感じさせるものが少なからずある。

 セカンドアルバムの「Moderato」も名盤。特に「Rainy Day Girl」には泣いた。特にファンから評価が高い3枚目「Slit」には「アイリーン」「Double Imagintion」が収められている。この頃の音楽、改めて聴き直したいよなぁ。


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Greatest Albums(その60) ナツメロ/小泉今日子

2008-09-24 | 僕のGreatest Albums
雑食性嗜好の僕の音楽的ルーツを、1アーティスト1枚のアルバムで検証するシリーズ。第60回。

邦楽のカヴァーアルバムにも様々なものがある。よい曲は歌い継がれるものだ。
ところで、僕がこよなく愛するカヴァーアルバムは何か、と言えば・・・
答えはこれだ。

■ナツメロ/小泉今日子
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小泉今日子

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フィンガー5にジューシーフルーツ、キャンディーズにピンクレディー。
LAZYに横浜銀蝿、ツイストにずうとるび。あぁ、こんな選曲なかなかできるもんじゃない。
シングル「学園天国」を含むだけに派手なイメージ通り。期待を裏切らない秀作だ。
僕は「赤頭巾ちゃん御用心」と「アクビ娘」が好き。
ツイストの「Soppo」なんて、女性が歌うと不思議な魅力があるよね。
近頃自動車のCFで使われている「尻取りRock'n Roll」もかわいい。
80年代アイドルの中では、めちゃくちゃ好きな存在でもなかったけど、それでも気になる存在ではあったよなぁ。

カヴァーアルバムといえば、これもお気に入り。
コスメティック・ルネッサンス~ノエビアCM HITS!~コスメティック・ルネッサンス~ノエビアCM HITS!~
オムニバス

曲名リスト
1. 別れの朝 (1994) / 世良公則
2. 恋のハレルヤ (1994) / 荻野目洋子
3. 愛が止まらない (TURN IT INTO LOVE) (1995) / 西城秀樹
4. 銃爪 (1996) / 坂本冬美
5. 絶体絶命 (1997) / 宇崎竜童
6. カサブランカ・ダンディ (1997) / 田村直美
7. ダンシング・オールナイト (1995) / マリーン
8. ミ・アモーレ (1996) / 狩人
9. スローモーション (1993) / 鈴木トオル
10. Heart Of Glass (1992) / 桃姫BAND
11. Lovin' You (1992) / アン・ルイス

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Greatest Albums( その59) ある愛の詩/オリジナルサウンドトラック

2008-06-10 | 僕のGreatest Albums
節操のない音楽の趣味、と言われるわたくし、takの音楽的ルーツを検証する企画、第59弾。今回もサントラ盤からセレクト。

■「ある愛の詩」オリジナルサウンドトラック

 前回、ブラスバンド部に所属していたことが雑食性志向につながった、と書いた。もうひとつの要因は、映画にある。中学から高校にかけての時期。巷で流行ってる曲も聴いてはいたけど、日常的に聴いているのは¨映画音楽¨というジャンル。映画音楽番組をエアチェックしたカセットをよく聴いていたのだ。

 ¨映画音楽¨というくくりは、非常に曖昧。実際にはノンジャンルだ。僕が聴いていたカセットも、録りだめしているだけなので統一感は全くない。「ローハイド」「哀・戦士」「レイダース」…アニメもクラシックもジョン・ウィリアムズも同という音楽ジャンル。

ある愛の詩ある愛の詩
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 そんな僕が、そうした映画音楽の中から初めて手にしたサントラ盤のレコードが、フランシス・レイの「ある愛の詩」。あの有名なテーマ曲は知っていたが、本編を実は観たことがなかった。このサントラは聴きこんだ。あの物悲しいテーマ曲のピアノをこの後練習するし、高校のとき音楽の授業でこの曲を演奏したこともある。モーツァルトのフルートソナタやバッハのハープシコード協奏曲も収録されている。

 フランシス・レイの作品は大好きで、あの頃はサントラを集めたいなぁ、と生意気にも思っていた。でも入手したのは「男と女」だけ(これも愛聴盤)。「パリのめぐり逢い」とか欲しいんだよなぁ。

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Greatest Albums( その58) グレンミラー物語/オリジナルサウンドトラック

2008-06-03 | 僕のGreatest Albums
音楽の趣味が極めて節操がないと言われるわたくし、アナキンtak。そのルーツを1アーティスト1枚のアルバムで検証するこの企画、久々の第58回(めざせ100回・バックナンバーはこちら)。今回は、これまでのポピュラーとは全く異なるジャンルからのセレクト。

■グレン・ミラー物語/オリジナルサウンドトラック

僕は中学高校と吹奏楽部に所属していた。中学1年の2学期、友人に
「tak、打楽器に興味あるって言ってたよな。ちょうどドラムの先輩が引退したんだ。吹奏楽部、入らないか?」
と言われたのが最初だ。顧問の先生のところに案内された。先生は僕を見て、こう言った。
「手、長そうだね。」
気付いたら僕はトロンボーンを持たされていた。あの曲がった管を延び縮みさせる金管楽器だ。以来、高校卒業まで、僕はトロンボーン吹きとして過ごした。

吹奏楽部にいたことが、僕が幅広く音楽を聴く原因である。これは間違いない。クラシック曲のアンサンブル、アルフレッド・リードなど吹奏楽の為に作曲された音楽、新旧のポップス、体育祭では行進曲、卒業式では校歌、そして野球部の応援…。あらゆるジャンルに触れる機会がある。僕は特にスウィングジャズを演奏するのが好きだった。各パートにソロや目立つ部分が用意されてるし、特に自分のパートに出番はたっぷりあるし。

グレン・ミラー物語 ― オリジナル・サウンドトラックグレン・ミラー物語 ― オリジナル・サウンドトラック
サントラ オールスターズ ルイ・アームストロング

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トロンボーン吹きである僕が当時好んで聴いていたのが、FMでエアチェックした「グレン・ミラー物語」のサントラ。「イン・ザ・ムード」や「ムーンライト・セレナーデ」などグレン・ミラーの代表曲は収められているし、ルイ・アームストロングも参加した「ベイズン・ストリート・ブルース」「黒い瞳」も大好きだった。

繰り返し聴いてソロ部分のメロディーは、その演奏で覚えてしまった。そして僕の体にスウィングの心地良さを教え込んでくれた。

今でもウディ・アレン映画で、ベニー・グッドマンとか流れると妙に嬉しくなる。「スウィング・ガールズ」なんて、ブラバン時代思い出して、もう夢中になっちゃって!。スウィング・ジャズを楽しんでる僕に、配偶者アミダラMは「年齢詐称」と言う。僕はそれに「温故知新」と反論するのだ。

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Greatest Albums(その57) 野球選手が夢だった/KAN

2008-01-14 | 僕のGreatest Albums
ピアノに向かって弾きがたる男性歌手が好きだ。この僕のGreatest Albumのシリーズでも、鍵盤に向かうアーティストはたくさん登場している。今回登場するKANもその一人。
野球選手が夢だった野球選手が夢だった
KAN

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KANを初めて聴いたのは、多分「言えずのI Love You」。
あのね/うんとね/うまくは言えないけど
あのね/うんとね/なんとなくわかるだろう
優しい男心を歌える人だなぁと思った。
そして「愛は勝つ」のスマッシュヒット。アルバム「野球選手が夢だった」は僕の愛聴盤となった。
ここに収められた楽曲がなんと素晴らしいことか!
どれを聴いても、そこに歌われた男心がよくわかる。特にラブソングの切なさがいい。

「けやき通りが色づく頃」
ずっとずっと君が彼を好きだったように/ずっとずっとあいつも君を愛してた
君のしあわせをあいつは祝えない/へたに好きだなんて言ってしまったからさ

「君が好き胸が痛い」
ああ/君が好き胸が痛い/もっと君の近くにいたい
ふざけきってた僕のくじけそうな孤独を/君は知らない
・・・これピアノで弾き語りの練習したよなぁ。

このアルバムで聴く度に涙を絞られてしまうのは、「1989(A Ballade of Bobby & Olivia)」。
ビリー・ジョエルの「さすらいのビリー・ザ・キッド」へのオマージュ(そういえば「愛は勝つ」は「アップタウンガール」を思わせる)とも言える名曲。
アップテンポの部分で歌われるボビーとオリビアの恋物語。
最初と最後に歌われる、かつての恋人が近くに住むことを知った男のつぶやきは、
聴く度に本当に切なくなる。
まるで村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のような見事な2部構成。

涙ってどのくらい出るものかと試してた/12月
絵にならない路地で長い長いさよならした/That was 1985
久しぶりだね/こうして君と話せるなんて思ってなかった
でも会わないよ/思い出はあのままのほうがいい

最近はぼくもずっと好きなひとがいる/いいこだよ
いつも本気だよ/でもふりむいてくれなくて
ぼくらしいだろ/It is 1989

後のシングル曲「MAN」も大好きな曲。
これぞ究極の男歌なんである。
The Best Singles FIRST DECADE
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Greatest Albums(その56) Lovin' You/渡辺美里

2007-10-18 | 僕のGreatest Albums
僕の雑食性な音楽的嗜好を、1アーティスト1アルバムで考察する企画第56弾(めざせ100枚)。バックナンバーはこちら

先日の行った小学校のバザーに中古CDのコーナーがあった。あぁ~、保護者たちが若い頃聴いてましたっ!と言わんばかりのラインナップだ。10年前位のGLAY、SHZNA、チャゲ&飛鳥、平松愛里・・・子供は絶対に手を出さないだろうなぁ・・と毎年思う。昨年はクリストファー・クロスを200円で買ったっけ。今年は何かあるかなぁ・・・と物色していたら、片隅にこれを発見。
Lovin’YouLovin’You
渡辺美里

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渡辺美里のセカンドアルバム「lovin' you」。2枚組の大作だ。懐かしい~!これがリリースされた頃って・・・大学2年かな。大ヒットシングル My Revolution や teenage walk を収めた彼女のディスコグラフィーの中でも代表作だと言っていい作品。当時レコードで買ったもんです。小室哲哉が女性歌手に提供した楽曲はいい曲が多かった、この頃は。特に、My Revolution は僕を勇気づけてくれた名曲。同じ思い入れがある人も多いのではなかろうか。

さよならSwwet Pain/頬づえついていた夜は昨日で終わるよ
確かめたい/君に逢えた意味を/暗闇の中目を開いて
わかり始めたMy Revolution/明日を乱すことさ
誰かに伝えたいよ/My Tears My Dreams/今すぐ

初めて聴いたときは不思議に涙腺がゆるんだ。バンドでコピーしよう!と声が出たとき、「自分にとって大事な曲だからイメージを崩したくない」などと生意気なことを口にした。それくらい思い入れがあった。今思うと恥ずかしいけど。2枚目のラスト前を飾る、哲チャンぽいキーボードアレンジが印象的な 嵐が丘 はバンドでコピーしたなぁ。

みさっちゃんを初めて聴いたのは、忘れもしない Growing Up だった。邦楽のPVを流す深夜番組で、元気のいい女の子がパワフルに歌ってるのを見て気に入った。当時TMネットワーク好きだった僕は、彼らが参加・プロデュースしたデビュー作「eyes」も大好きなアルバムだ。後に哲チャンがセルフカバーし、セカチューでも使われた 君に会えて は今聴いても泣けてくる。
eyeseyes
小室哲哉 清水信之 後藤次利

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実は「lovin' you」より聴き込んだアルバムかもしれないな。僕はカラオケでもみさっちゃん歌ってた時期がある。サマータイム・ブルース や 夏が来た! とか。・・・自分の守備範囲の広さ、ちょっと呆れてきたなぁ。
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Greatest Albums(その55) You Broke My Heart In 17 Places/Tracy Ullman

2007-10-15 | 僕のGreatest Albums
僕の雑食性の音楽的嗜好を1アーティスト1アルバムで考察するシリーズ第55弾(めざせ100枚)。
今回も80年代によく聴いた大好きなアルバムを(バックナンバーはこちら)。


当時、自身の名を冠した番組を持つくらいに米国TV界では人気者だったトレイシー。
彼女がリリースした60年代オールディーズぽい雰囲気を持った快作が
この「You Broke My Heart In 17 Places(夢みるトレイシー)」。
アルバムの1曲目を飾る Breakaway は今でも人気のある楽曲。
これはおニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」の元ネタでもある。
大ヒットした They Don't Know(夢みるトレイシー) は、コーラス2人を従えて、
思いっきりオールディーズぽい世界を展開する。まるでロネッツかシュープリームス。
ブロンディのカヴァーも収録していたが、僕はオリジナルを知らなかったので、
つい最近までトレイシー・ウルマンがオリジナルと信じていたっけ。

僕は中学3年くらいに、映画「アメリカン・グラフィティ」や「グローングアップ」の影響でオールディーズを聴きまくっていた時期がある。
僕の親世代が若い頃聴いていたような音楽。
ポール・アンカにデル・シャノン、プラターズ、コニー・フランシス・・・。
リアルタイムじゃないのに何故か懐かしい。
そんな音楽体験をしているからこそ、このアルバムはグッときたのかもしれない。

2枚目のアルバム「You Caught Me Out(ハ~イ!トレイシー)」も秀作。
1曲目のタイトル曲(涙のステップダンス)は大好きな曲だった。
最近、教育テレビの「天才テレビくん」では日本語でカヴァーされていた。
こういうところでとりあげられるのは、実に嬉しいね。こちらではコニー・フランシスの Where The Boys Are(ボーイハント)のカヴァーが収録されている。

後にウディ・アレン映画でも芸達者振りを発揮するトレイシー。
「ブロードウェイと銃弾」は特によかった。



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Greatest Albums(その54) Love Somebody/Rick Springfield

2007-09-05 | 僕のGreatest Albums
僕の雑食性の音楽嗜好のルーツを探る企画、久々の第54回(めざせ100回)。バックナンバーはこちらを。

僕の出身地は大分県。中学高校生だった当時、民放は2局しかなかった。
「ザ・ベストテン」の生中継があれば、大分放送前にパニックが起る程の人が集まって中継が中止になり、
中森明菜が来れば衣装が盗まれる、と不名誉な出来事が相次いでいた。
僕らはその状況に唖然としていながらよく言っていたものだ。
「オレたちが住んでいるのは文化的僻地だもんな。」
僕らはMTVってのはあるらしいが、よく知らないままFMラジオでロックを聴いてた。
高校生活の半ばを過ぎようとしていた。

そんなある日だ。大分で「ベストヒットUSA」の放送が始まった。
僕らの間に衝撃が走った。
それまで浜田省吾しか聴かなかったような輩が、突然洋楽ファンになった。
放送日の翌日、休み時間の話題は、昨夜流れたプロモシーョンビデオだった。
「見た?見た?ヴァン・ヘイレンってすげぇなぁ! ♪まいとあずうぇる、じゃんぷ!」
「きっとハードロックっちゅうのは、バスドラムが2個あるのを言うんで。」
「♪ゆーますびぃ、まいらっきーすたぁ~ マドンナええなぁ。」
「♪のんののんのん、ろっくばるん」
「♪あいのーゆーみすみぃ~、みすみーぶらぁ~あぁ~いんど」
(何の曲だかわかりますか?)

前置きがやたら長くなった(汗)。
そんな大分におけるベストヒットUSA第1回の1曲目・・・
それは、リック・スプリングフィールドの Love Somebody だった。

Hard To Hold (1984 Film)Hard To Hold (1984 Film)
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Love Somebodyを収録したアルバム「Hard To Hold」はリック自身が主演した映画のサントラ盤。
映画はいまだに観たことがないが、音楽はカセットが伸びるまで聴いた。
早見優がカヴァーした Stand Up も収録されていたっけ。
友人でギター弾きだったA君は、スコアを買ってコピーしてた。
リック・スプリングフィールドのアルバムの中では一番好きなアルバムだ。

実は配偶者アミダラMはリック・スプリングフィールドの熱烈ファン。
僕らが大学で会ったばかりの頃は、かなり熱をあげていた。
アナキンtak「あの毛むくじゃらの腕がいいんだろ?」
アミダラM「胸もすごいのよ。」
なんだかよくわからんが・・・。
テレビドラマ「超人ハルク」のエピソードにリック・スプリングフィールドが出演しているものがあった。
東洋人に空手を習っている青年の役だったように記憶している。
同じ授業を受けた時、後ろの席から紙切れが回ってきた。内容は、
「見た?見た?昨夜の「ハルク」! リックがでてたのよぉ~」
今でも、アミダラは音楽を好んでいたとは思えない。
映画「ハード・トゥ・ホールド」をアミダラは観たそうだ。それは珍しく褒めていなかった。

でも力作、というならこっちもいいね。
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Greatest Albums(その53) Fragile/Yes

2007-04-16 | 僕のGreatest Albums
何でも聴いて音楽の趣味に節操がない、と言われる僕。そんな僕の音楽的ルーツを検証するこのシリーズ、第53回(バックナンバーはこちら)。1アーティスト1枚をご紹介しておりまする。さて、今回は再びプログレッシヴロックの登場。イエスです。

イエスを聴き始めたのはいつだろ?よく覚えていないのだが、僕の場合はやっぱりOwner Of The Lonely Heartからだろう。巷であれだけ流れていたし、中森明菜のサザン・ウインドで数小節パクられたし、聴いていないはずがない。でも、あのアルバム「90125」だったら、僕はLeave Itの方が衝撃だった。あの見事な分厚いコーラスワーク!そのアレンジの構成力とジョン・アンダーソンのハイトーンにシビれたもんだ。

9012590125
Yes

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そして温故知新で手にしたのが名作「こわれもの」。イエスの魅力、はメンバー全員の個性が奇跡的な程お互いをつぶさずに際だたせていることではなかろうか。そうときどき思う。特に「こわれもの」におけるプレイの数々はその極み。ゴリゴリ唸りをあげるクリス・スクワイヤのベース。バックに徹しながらも特徴あるバチさばきが印象的なビル・ブラフォード。華麗なる技巧派リック・ウェイクマンのキーボード。時にスパニッシュな楽曲も飛び出す芸達者なスティーブ・ハウのギター。これだけ個性の強いバックに支えられ、ジョン・アンダーソンのハイトーンが美しく響く。数あるプログレ系のアルバムの中でも聴いていて幸せな気持ちになれる。

こわれものこわれもの
イエス

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Roundabout、Long Distance Runaround はもちろん好きだが、ついつい繰り返し聴いてしまうのがHeart Of The Sunrise。スリリングなキメがビシビシ決まるのがたまらない。こういう音楽を聴くと、なんか背中くすぐられてもだえるような気持ちになる(例えが悪い?)。昔仕事で知り合ったとあるお客さんとこの話をしていて、「”もーどうにでもしてっ!”って感じでしょ?わかる、わかる。」と言われた。イーグルスのHotel Californiaでは間奏のギターソロ、TOTOのStop Loving Youではジェフ・ポーカロのフィルイン、Court Of The Crimson Kingのメロトロン・・・挙げだしたらきりがなかった。Heart Of The Sunriseもそんな音楽のひとつ。

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