羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

困ってるひとたち

2013年04月05日 | Weblog
大野更紗さんの「困ってるひと」を読む。
怒濤の闘病生活、すこし前に話題になった本を図書館で見つけた。
元気な大学生だった彼女がある日前触れもなく難病患者となる。
「免疫抑制剤」「プレドニン」「ジェイゾロフト」「難病医療費等助成制度」
突然に病に襲われた彼女に次から次へとやってきた見知らぬ医療用語。
わたしにはなじみのある言葉ばかりなので次に何がくるのかと待ち受けるように
ページを繰って半分ほど読み終えた。
そういえば水村美苗さんの「母の遺産 新聞小説」でも主人公の女性が
「イロウ」「ケイビ」などこれまで無縁だった言葉を知る不思議な思いに
とらわれていた。「胃ろう」「経鼻」は高齢などで嚥下が困難な人のための
栄養摂取手段だ。
知らない言葉がじぶんの耳から入り字をみて、意味を理解しやがて馴染んでいく。
そうそう頭痛患者には「トリプタン製剤」という薬のグループがある事も、
たぶんだいぶ知られるようになってきたと思う。

最近、頭痛で毎日毎日くすりを飲んでしまう、という女性と知り合いになった。
(偶然、頭痛の話になった)
市販薬を飲み続けているという。心配。
すこしだけわかることを書いて手紙にして渡した。
やっぱり医院に行ったほうがいいと思うよ、うん、そうする、と言ってくれた。
今日会ったらこの間最大の(頭痛)がきた、でもまだ病院に行ってない、というので
一緒に行ってあげようか?と半ば冗談で言ったら「うん~行ってもらおうかな」と。

まあ何となくクスリや病気のことについてはちょっとだけ分るかもしれない。
でも専門的なことはもちろん知らない。つらい病に寄り添う心意気だけは
もっていたいかな。