羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

雪道

2013年01月15日 | Weblog
昨日出かける前には想像していなかったほどの雪が東京に降り積もった。
友人と恵比寿の写真美術館で「いつか見た風景」北井一夫展を観終わって、
新宿に出てランチでも、、、と思う頃にはもうそうとうな雪が暗い空から
しきりに落ちてきていて、それは容赦のない吹雪のような壮観な景色だった。

ランチしてお茶を飲んでもやむ気配がないので、とうとう帰ることにした。
友人と別れ、大江戸線で東中野に出て総武線に乗ろうとしたら運休中の札。
他に方法がなくまた地下鉄大江戸線に乗る。飯田橋まで行って東西線で
帰ろうかと考えつつ車内でスマホで調べていたら東西線も三鷹へ行く電車は
止まっている、とわかり何度も大江戸線に戻りながら結局また西新宿から
JRに乗ってようやく帰ってきた。
東中野で「JRは7割運行していますがかなり遅れています」と聞いたので
ものすごい混雑を覚悟していたが案外大丈夫だった。

今日は青空がでているし雪道もとけ始めていたので母の病院へと向かった。
しかしバスがこない。病院は不便な場所にあってあてにならないバスが走っている。
でもそのバスに土曜日乗れたので今日も期待したのが間違いだった。
北風が冷たく、コートの中に顔をうずめて時々くる行く先の違うバスを見つめ続け
30分位立ち尽くして、
タクシーでいいからと思ってもそれもこない。
結局他の病院へバスで行きそこからようやくタクシーをひろった。

母は日に日にボンヤリしてくるようだ。
日に日に快復して元気になって退院する人たちとは違う。
できていたことができなくなる日々、それが高齢者の入院生活だ。
わたしはそういうひとたちを何度もみてきた。
でも飲食禁止だった母がジュースを飲めるようになっていたし、
やはり検査が終わるまでは仕方ないのだろう。

夕方になり病院をでて久しぶりに「風待文庫」に向かった。
「寒い寒い」というわたしに店主kazeさんがいれてくれた紅茶、美味しかった。
先刻あまりに北風に吹かれてバスを待っていたせいで頭痛になりかけていた。
だからkazeさんがご飯に誘ってくれたけれど帰ることにする。
これ、どう?とふかふかニット手編みの帽子をkazeさんがかぶせてくれた。
あ、似合うわよ、プレゼントしてあげると彼女はやっぱりお姉さんみたいなのだった。
おかげさまで帰りは暗い雪道だったけどもうそんなには寒くなかった。