羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

衝撃の誤報

2013年01月09日 | Weblog

母は日曜日の夜、前回と同じ症状が突然おきて救急車で入院した。
でも本人はほとんど自覚症状がなく下血もおさまり私たちはホッとしていた。
たぶん1~2週間で退院できるはずだった。

ところが、、、。
昨夜、病院から電話があった。
家の電話で話中のわたしの携帯が鳴った。
家の電話を切ろうとしたら携帯も切れてしまい発信が病院だったので、
「!」と思っているうちにすぐにまたかかってきた。
「血圧が下がり始めて、意識レベルが低下しています。」と言う
衝撃の連絡だった。

あんなに元気そうに見えたのに高齢者は急変するんだ
突如訪れた非常事態に、もう半泣き
とにかく急いで兄に連絡し長女にも連絡した。

入院する前日、母は旧式の自分のカメラで写真の撮りっこを楽しみ、
スタッフに「一緒に撮って」と頼んでわたしをベッドの横に座らせた。
一枚目で「あ、動いちゃった」というので「じゃ、動かないように。」と
わたしが母の肩を抱いて寄り添ってポーズ。
母とわたし、けして仲良しとはいえなかった二人の初めてのにこにこツーショットだった。

そんなことを思い出すと涙がでてとまらない。
シッカリしなくちゃ、と病院に到着。
ナースセンターで名前を告げると何故かざわついた不穏な空気が流れ、
「あ、彼女、間違って電話したんだ・・・」と誰かが呟いて力が抜けた。

すぐにその間違い電話をした看護士が階段をかけあがってきて
平身低頭で謝罪された。
「○○さんの携帯ですか? ○○さんが、、」と私の名も母の名前も言ったから
まさかこういう顛末になるとは思ってもいなかった。

兄に「間違い!」と電話したら自分はお酒を飲んでいたので長男次男を呼んで
品川からこちらに向かっていた。
娘もすでにタクシーの中だった。

たとえば容態があまりよくなかったら、ある程度の「覚悟」もする。
しかし今回ばかりは不意打ちだったのでショックが大きく、
いくら謝られても「ははは」と笑えるようなものでもなかった

とにかくその夜は母の穏やかな寝顔を見てから帰宅した。
今日、もちろん「元気な」母に会いにいった。
もっともっと母に優しくしよう、そう思えたことで、
衝撃の誤報もまあ「良かった」とは思えないがよしとするか。
ところで家人がぼそっと言った。
「あのさ、苗字の似てる別人と間違えたって言ってたよね、そちらの家族へは
ちゃんと連絡し直したんだろうか、、、間に合ったのかな、、」。。。