羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

手を差し伸べたい仔猫

2012年07月25日 | Weblog
母のホームを決めた理由のうち「近くに猫さんがたくさんいて
その猫さんたちが見える部屋がちょうど空いていた!」
ということを前に書いた。このタイミングを逃すと新築ピカピカの
「ネコ窓つき」部屋はもう望めないと思ったのだ。
他にも決めた理由はいくつかあって、そのひとつが「図書館に近い」という事。
あの懐かしい東部図書館がほんのすぐ近く。
いつでも行けると思いつつなかなか行けなかった図書館へようやく寄って来た。

今日はカードを持っていなかったので書棚を眺めるだけで帰ろうとした。
そのとき、横道の奥の日蔭で「何か」が見えた。
最初はギクッとした。小さく小さく丸まっている仔猫のあまりの「薄さ」
「存在感の希薄さ」に足が動かなかった。
でも大丈夫だ。よ~くよ~く見ると仔猫は確かにお腹を上下させて仔猫の眠りを眠っていた。

用事を済ませて再び見に行った。
起きていた。
図書館も閉館し静かな夕暮れ、やせっぽちで目脂や皮膚病もあるらしい仔猫がちょこんと座っていた。



おいで、というと用心深くわたしを見る。
何もないのでリンゴジュースを手のひらにいれて差し出してみたがそんなの飲まなかった。

                       

そこへ一匹、もう一匹とすこし身体つきのシッカリした黒猫がやってきた。
みんな警戒してこちらへは近づいてこなかった。

このあたりはほんとうに猫さんたちが多いんだな~と思う。
そういえば今日、母は窓から猫さんたちを眺めていたという。
散歩に行ったときには車椅子の足元にきてくれたそうだ。
スタッフから聞いたとおりだった。
嬉しかったこと、楽しかったことは記憶の引き出しにうまく保存されるらしい。

帰り道はいつも庭先直売(数ヶ所ある)で野菜を買う。
トマトが抜群に美味しい。

今度、図書館に行くときは本を借りる。
仔猫にも会えるだろうか。