羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

野あざみの記録

2010年07月25日 | Weblog
残念無念なことは重なるもので、
昨日はお誘いがふたつあったのに仕事で行けなかった。
ひとつは中野サンプラザの「グループサウンズ回顧コンサート」。
このチケットがあるよと誘ってくれたのは、
「D坂殺人事件」や「美代子的阿佐ヶ谷気分」など不思議な映画を
観に連れて行ってくれたOさん。
伊坂幸太郎の本も何冊か借りたままになっている。

もうひとつは駒場の近代文学館であった「詩人が読む福永武彦」。
小池昌代さんや長田弘さんら三人の詩人たちがパネリストとの事で、
この情報をいただいた時は(中野情報より前だった)
急いでバッグから手帳をだして勤務表を確認してガッカリした。

でも、昨日の様子をアップして伝えていただいたので、
うれしく拝見。
(Tさん、ありがとうございます)

そこに福永作品の「玩草亭・百花譜」のことがあり、
さっそく本棚からだしてきて、今夜は久しぶりに読み返した。
長田弘さんは「百花譜」の最初のスケッチが原爆投下の8月6日という
日付であることと「死の島」との関連性について述べていたそうだ。

まったく気がつかなかったけれど、たしかに最初のスケッチは、
信濃追分 風物写生帖 なつ で8月6日となっている。
病身の作家に見つめられた野アザミはしなやかな茎の上に
ほわほわと紅く咲いている。