羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

桐の花事件

2010年05月08日 | Weblog
仕事先の公園で今年も桐の花が咲いた。
薄紫の花々が、大木の下に散り始めている。
美しく咲いて散っていく。
わたしは朝、公園のカギを開けてそれを見ることが日課となる。
しばらくすると保育園のこどもたちがやってきて、
桐の花は小さな手に拾われて駆けていく。


北原白秋の歌集に「桐の花」というのがあったと思う。
『姦通罪』というあの出来事があったからそれは、
「桐の花事件」ともいうらしい。
白秋は大空に枝を伸ばした桐の木や薄紫のあの花を
どんな気持ちで見ていたのだろう。