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【原発再稼動容認派が優勢!?】都知事選:脱原発派が後押しする?原発再稼動④

2014-01-29 00:01:32 | 原発

(前回からの続き)

 原発ゼロ」つまり原発の再稼動をするべきでない、と訴える都知事選の立候補者の具体的な対策をみてみると・・・はっきりいって、本稿で問題視している「高い電気料金」の引き下げ策が無いに等しい状況です。電気代高騰に無為無策―――これではいくら「原発の替わりに自然エネルギーの導入を進めます!」といったところで、高い光熱費にあえぐ大半の都民の支持を得るのは難しいでしょう。

 逆に「将来的には原発は廃止するけれど、エネルギー安保や電気料金の上昇抑制のため、当面は原発を活用すべきだ」と主張する候補者の声のほうに多くの有権者が耳を傾けそう。なぜならこれは本稿前段で掲げた「原発事故と同停止にともなう値上がり」へ対応しようという姿勢だからです。「たしかに原発の事業リスクは大きいが、いまの高すぎる電気代が少しでも下がるのなら、原発再稼動もやむなし・・・」といった具合です。いまの都民にとって、原発ゼロよりこちらのほうがずっとありがたい、と思いますが・・・。

 ということで、以前もこちらの記事に書いたとおり、中央政界と同様、この都知事選においても「原発再稼動容認派(≒円安誘導派)」が優勢―――「脱原発派」が原発再稼動以外の有力な電気料金低減策である「円安修正」を唱えなければ―――と予想しています。脱原発派が「(円安修正なき)原発ゼロ!」を叫べば叫ぶほど、電気代高騰への懸念が都民のあいだに広まり、結局は「原発再稼動容認派」への支持を高めることになってしまう、ということです・・・。
 
 ・・・てなことを綴っていたら、これに関連する気になるニュースが入ってきました―――財務省が27日発表した貿易統計によると、わが国の2013年の貿易赤字額は過去最大の約11.5兆円を記録したとのことです。

 で、その主因はいうまでもなく「輸入」―――原油やLNGなどの円建て輸入価格が大きく膨らんだことに求められます。一部に貿易赤字の原因を「輸出」に見出そうという動きがありますが、これはその真因である「輸入」にスポットが当たることを避けたいため。なぜなら、「輸入」に目を向けられると、その激増の原動力がアベノミクスの意図的な「円安誘導」であることが国民に分かってしまうから・・・って、もうバレバレですが・・・。

 この円安がいかに円建ての輸入燃料価格の上昇に影響を与えているか、ということは実際の統計値にも表れています。たとえば、原粗油の2013年の輸入数量は2012年比で0.6%ほど減っているにもかかわらず、輸入額は同16%も増えています。そして原油の輸入単価は1キロリットル67264円と、これまた前年比で17%と大幅増! ちなみに2012年のドル円の年間平均レートは79.8円で、2013年は97.6円。つまり1年間で20%以上も進んだ円安の分だけ原油高が進んだ、といえそうです・・・。

 それにしても、原発が停止して火力発電への依存度が高まっているなか、その燃料を少しでも安く調達しなければならないはずのこの時期に、それらを「わざと」高く買おう!という「アベノミクス」のセンスって、まさに「異次元(緩和)」としかいいようがないですね!?

 まあともかく、2013年の巨額の貿易赤字計上には、上記のように「原発停止」と「為替」が大きく関与したことが分かるわけです。

(続く)


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