(前回からの続き)
前述したことから、スコットランドは、歴史的背景とか文化や信教の違い・・・なんぞではなくポンド安インフレ忌避という強いインセンティブに導かれ、英国・・・というよりイングランド&ポンド圏からの独立、EU&ユーロ圏への合流をめざそうとすると予想されます。これ、経済合理的な動きであるため、イングランドにとって、スコットランドに思いとどまらせることは非常に難しいでしょう。そして同様のことは北アイルランドやウェールズにもいえるわけで、スコットランドの独立はこれら地域のポンド圏脱出を促す契機となりそうです(?)。こうして英国(連合王国、United Kingdom)の、かつての王国単位での分国化に向けた流れは抑えがたくなっていくことでしょう・・・
このあたり、世界地図とくにアフリカや中近東のあたりを眺めれば分かるように、地形や言語とか民族の違いなどとは何ら関係ない人為的な国境線があちこちにみられるわけですが、その大半は搾取・収奪目的で英国が引いてきたもの。その結果、何が起こったのか、はいまさらいうまでもないでしょう、たとえばガザ地区の悲劇ひとつ見るだけで・・・
因果応報が国家にもあるとすれば、その勝手気ままな行為の代償を英国はこれからたっぷりと払うことになるのではないでしょうか。具体的には、いま着実に進行中の(?)自分自身への線引き=英国解体・・・と、それ以上にポンドのいっそうの価値下落すなわちインフレによって・・・
そのへんが強く意識される象徴的なイベントが・・・ポンド札に印刷されている「英国」国家元首の鬼籍入りのような気がしてなりませんが・・・(?)