庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

社会で報じられる価値の高さは、おカネの数値に変身。

2011-10-17 | 国創り政治問題
人を感動させるという効果は、高い価値を生み出す。
スポーツ選手や芸術家たちは、日夜、自分の能力と創造性の限界を駆使して、人を感動させる努力をしている。
これは、文化的な活動の領域だけでなく、日常の生産活動、商業活動、などでも、人に感動を呼び起こす様なアイデアを、日夜研究して努力している人たちも同様である。
しかし、それらの成果が、今はすべておカネという価値の数値に変えられてしか、認めてもらえない風潮になってしまった。

だから、生産活動や企業活動において、生産高を企業価値に順位に使ったり、
売上高や、企業利益の高さで優劣を評価する様な風潮も広がってしまった。
一時期は、株主利益を最高に維持するのが、企業の経営者の役目であるとの利用で、株価の上昇率や、株主への還元が最優先される経済評価が流行した。
さすがに、経営者の年俸の高さを競う様な金満思想は、ひんしゅくを買って下火になって来ている。
世界中で社会での配分の不平等を批判する勢いが増えて、経営者や資産家の高額所得を称賛する様な論調はなくなっている。

しかし、おカネを価値とする社会にレベル評価が多すぎる為に、各国での政治指導者の評価は、経済指標の好転が支持率に直接響いたりして、どうしてもおカネの価値に換算できる、経済政策ばかりが優先してとりあげられる。
政治家や企業経営者のとっては、自分の立場を守り、権限を行使するには、「おカネに換算できる価値」を、最優先にして実績を上げなければ、その立場を失う恐れが大変に大きい。

そこで、まずはおカネに置き換えての価値を産みだしているかどうかで、その是非を議論する事に、妥協せざるを得ないのが現状の社会である。
このブログでも、読者に説明出来る様な数値を引用するときは、やむを得ず、現代社会に通用している【マネーに換算した数値】で、評価したり問題点を指摘することになるが、『本当の価値を生み出す』行動は、おカネにおきかえることが出来ない部分に、長い時間をかけて獲り込まれている。

社会的価値や、文化的価値、美的価値、人間の能力開発の価値など、大変に奥深い分野になるが、これらは、徐々に堀下げた議論を進めて行きたい。