ユダヤ人画商一族・カウフマン家が密かに所有するミケランジェロの絵。
それはムッソリーニも欲するほどの国宝級の代物だった。
「ヒトラーの贋札」(レビュー書いてないけど面白かった☆)のスタッフが手掛けたミステリー。
監督はウォルフガング・ムルンベルガー
モーリッツ・ブライプトロイ、この人好きー!
そう、ドイツ映画「es エス」や「ラン・ローラ・ラン」「素粒子」最近では「ソウル・キッチン」で主人公の兄役。
金持ちの息子でユダヤ人。
時代が古いのでこの通り古臭いテイスト。
そしてそこの使用人の息子で、家族のように扱われていた存在であるルディに、
「セブンス・コンチネント」「71フラグメンツ」などのハネケ初期作品や「アイガー北壁」のゲオルク・フリードリヒ。
冒頭、事故である男を助けるハメになった。というシーンから。
その男との関係を徐々に明かしていくというみせ方。
友人だと思っていたヤツに裏切られて、自分の出世の為に絵の在処をバラされたことで家族ともども窮地に立たされる。
邦題は、ストーリーのキーとなるミケランジェロの絵画をタイトルに入れてるけど
暗号を巡るサスペンスというよりは
原題のMein Bester Feind 「私の最良の友。そして敵」
敵であり、友人であることが主題になっているところが話のポイント。
そんなストレートなタイトルよりも、謎とか暗号とした方が惹かれるもんね 笑
窮地に陥ったとき、どれだけ相手をうまく出し抜き、頭を使って切り抜けるかって
これ重要。生死を分ける場合も。
ヒトラーに傾倒するこの男、一家の息子ヴィクトルは親友ルディに絵の在りかを教えてしまう。ナチスに傾倒していたルディは、軍で昇進するためにそれを密告。
一家は絵を奪われ収容所へと送られる。一方ナチスは、絵を取引の材料にイタリアと優位な条約を結ぼうとしていた。
しかし奪った絵が贋作であることが発覚!
本物の絵をどこかへ隠した一家の父は、すでに収容所で死亡していた。
ヴィクトルはその在りかも分からぬまま、母の命を救うためナチスを相手に危険な駆け引きに出る。
作戦は成功するのか??
ミケランジェロの絵は一体どこにあるのか?
7/10(73点)
仕事の前に初日の朝一鑑賞のはずが、めちゃくちゃ並んでて2人前で席が完売になり
泣く泣くその場で2日目の朝一でチケット購入してリベンジ。その甲斐あって面白かった~
ほんとはかなり眠かったんだけど面白いからどんどん惹き込まれた。
ナチスドイツの捉える側とユダヤとして捕われる側、二人の立場が二転三転する面白さ。
ヒトラー政権の時代背景、堅苦しく重いものじゃなく
ストーリーも演出も、バカな上司が出て来て軽妙なユーモアあって途中ちょっと笑えたり。
なんといってもキャスティングがイイ。
母親、恋人、ルディ、そしてヴィクトル演じたモーリッツ・ブライプトロイがやっぱりいい。
邦題にあるような「暗号」で絵画の在処を探るのではなく、
ちょっとしたヒントで隠された場所を探る楽しみ。
途中から大体の人がその在処を読めるようにはなっているんだけど
そこへの持っていきかたがうまい。
ラストの、二人の男の やったやられた感が面白い作品
こういうの好きだなー。
1938 年のオーストリア、ウィーン。ユダヤ人のカウフマン一家が営む画廊に、かつての使用人の息子ルディが訪ねてくる。ルディを一家は息子同然に可愛がっており、息子ヴィクトルにとっては兄弟同然の存在だった。カウフマン一家は400年前、バチカンから盗まれたとされるミケランジェロの名画を所有していると噂されていた。画廊主催のパーティーが終わった夜、ヴィクトルはルディからその事を聞かれ、つい本当の事を話してしまう。
MY BEST ENEMY 2010年 オーストリア 106min
9月10日より公開中~
左、監督
左の人、あの上司か。佐藤さんありがと。
モーリッツ・ブライプトロイは、10/29公開の
「ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~」にも出演。
初?かぶり物(時代のカツラ)で登場。予告篇やっててなかなか興味深かったのでそちらも楽しみ♪
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