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我想一個人映画美的blog

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ルナシー / LUNACY/ SILENI

2006-11-24 11:46:11 | 劇場&試写★6以上



11月に観たいリストに入れ忘れていた、チェコの鬼才監督
ヤンシュヴァンク・マイエルの最新作

シュヴァンクマイエルというと、シュルレアリスト。
彼ならではのその独特な映像世界が炸裂する作品は観るものを圧倒させるパワーがある。
アリスや『ファウスト

オテサーネク』では、
欲しくても子供が出来なかった夫婦、夫はある日
偶然見つけた木の切り株を赤ちゃんに見たてて妻に持って帰る。
妻はその子を本物の子供のように可愛がっていく。
すると生を受け、どんどん食べ物を欲求して、、、、、
というチェコの民話を基にした妄想世界。


現在、72歳。その不思議な想像力はどこまでも健在
今回の作品では、上映の前にシュヴァンクマイエル本人が映像で現れて
「この作品は芸術映画ではなく、ホラーです」と主張する。

でも、ホラーといった感じではなく、何だろう?
どんなジャンルにもカテゴリされない。。。。
まさにシュヴァンンクマイエルの世界。

配給側では"哲学的ホラー"
なんて銘打ってる。

シュヴァンクマイエルの映画を初めて観る人は
ちょっとびっくりするかも。

映像による視覚的衝撃というのはないけれど、
心の底に潜在的に潜む人間の不気味さをそこに見る。


時折挿入される、随所で這いずりまわる
肉・肉・舌・肉・肉・舌・・・
ストップモーションアニメという手法で随所に入るソレは、
グロテスクで生生しい。

どこまでもシュール
広がる妄想世界
狂気に満ち溢れた現実




            

8/10
"普通の映画"を観たい人はやめた方がいい。
どこまでも"普通じゃない、世界"が炸裂します。
アート映画は好きじゃないわたしですが
個人的にはこれまでのシュヴァンクマイエル作品の中で『アリス』に次いで好きかな。
何と言うのか、普通の感覚で観ると
なんじゃこりゃー!なシュヴァンクマイエルワールド
普通じゃ、もはや物足りない!という方におすすめ★



公式サイト
SELENI  2005年   チェコ   123min
11/18~公開中~



ベルロは、男たちに無理やり精神病院の拘束服を着せられるという悪夢に度々うなされていた。
精神病院で死んだ母の葬儀を終えたばかりの彼には、自分も精神病院に送られるという恐怖が付きまとっていたのだ。
偶然居合わせた宿で、ベルロの姿を目た侯爵が自分の城へと招く。
そこではおぞましい乱交が行われていた。
逃げようとするも侯爵によって、恐怖の克服には実体験が必要だと精神病院に連れて行かれてしまう。
そして、そこで13階段の治療法を知ることになる。

        
         


映像が凄いってだけじゃなく、もちろんちゃんとストーリーがある。
その奇妙な世界にどんどん自分まで入って覗き見してる感覚に陥る...

神、自然への冒涜

この狂人、マルキ・ド・サド公爵がモデル。
この人のイカれた行動から目が離せない。


抑圧された自由と、開放された自由。
ほんとうの自由とは??


妄想に出て来る二人の(双子)大男が何ともいい味★
時どき、プっと笑いたくなる箇所もあるんだけど
皆シーンとして観てる。普段なら気にせず笑いたいとこは笑うけど
シュヴァンクマイエル熱狂ファンの人から「そこ笑うとこじゃねぇ」
ナンテ怒られちゃいそうなので
控えめにクスっとしておきました。
              



ラストカットは不思議な余韻と独特なインパクトを残す、、、。
※上の画像はそれとは違います

シュヴァンクマイエル監督来日
<12/2(土) 渋谷イメージフォーラムにて『ルナシー』18:30の回上映前に舞台挨拶あり!! >
興味のある方は是非♪




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13 Comments(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (minoru)
2006-11-24 16:34:53
はじめまして、新作の情報も早いしいつも参考に読ませてもらっています。
シュヴァンクマイエルの世界観が大好きです!
オテサーネクのブラックユーモアとシュールさ、
最高でした。
新作を待ちわびてたんですがmigさんの評価も良く
ますます楽しみです!
僕の地域ではいつ公開になることやら
シュヴァンクマイエル舞台挨拶ですか
こういう時本当東京がうらやましい限りです
返信する
minoruさん★ (mig)
2006-11-24 23:44:14
はじめまして

わぁ、いつもありがとうございます
感謝ですー★
シュヴァンクマイエルの世界、お好きですか?
『オテサーネク』も、もちろんありえないんだけど
妙にリアルな部分もあったりして、独特ですよね。
あの作品でもちょっと笑えちゃいましたけど、
今回も奇妙でおかしいです
でもある意味怖いのですー。
ご覧になったら是非感想をお聞きしたいです
返信する
ルナシー! (メグ)
2006-12-03 02:20:58
舞台挨拶の情報を知ったからには行かなきゃ
返信する
ルナシー! (メグ)
2006-12-03 02:51:26
早まって送信してしまった、、。
気を取り直して
舞台挨拶の情報を知ったからには行かなきゃ!と
気合いを入れ過ぎて5時に到着した。
緑に緑を合わせた素敵な服装で現れたヤンさんを見た時には
喜びで泣けてきた。
思ったより痩せてて、背が高くて、目が鋭いおじぃちゃん。
映画は考えさせられるもので、何度か観ないといけない。
何が良くて悪いのか、その他もろもろゆっくり判断したい。
ヤンさん、生きててくれてありがとう!

返信する
メグちん☆ (mig)
2006-12-03 10:30:22
すごいね~

その気合いの入れよう、ハンパじゃないね
5時なんてすごすぎ☆

ヤンさん(笑)
映画については今度話そうね♪
なかなかすごい作品だったよね、
シュールでわたしは好きだな

きっとふたりで観てたなら声出して笑ったかもって思ったよ☆

あ、ビノシュの写真あるからね~
コメントありがと
返信する
はじめまして (裏口入学)
2006-12-04 10:57:39
お邪魔します。
「ルナシー」で検索して此方までやってきました♪

自分も先日この映画を観たんですが、
自由主義と社会主義の狭間で翻弄され苦しんでる
チェコに限らず東欧の御国事情を生々しく感じさせられましたね…
《ソヴィエトの崩壊→自由主義・資本主義への移行→
東欧マフィアの勢力増大による国家の腐敗と貧困→
共産主義への渇望と、一時衰退したロシアが再び影響力を増加》
という歴史の暗喩を見せられて色々考えさせられましたよ…

全てを観終えて、監督が最初に「これは芸術映画ではなく
ホラー映画だ」と釘を刺した理由が分かりましたね。
だって、現実ほど怪奇で醜悪で不条理な世界は無いモンなぁ… orz
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裏口入学さん☆はじめまして (mig)
2006-12-04 11:12:15
こんにちは

コメント、ご訪問ありがとうございます☆
そうなんです、色々と考えさせられる深いテーマでありながらも、シュヴァンクマイエル監督独特の世界で
描き方がシュールでブラックユーモアに溢れていて、
楽しむことができました

本当、そうです、楳図かずお氏も言ってますが、
人間ほど怖いものはない。
という感じですね。

裏口入学さんのblog、チラっとみさせてもらったらホラーがお好きなんでしょうか。
わたしも大好きです。
今は時間がないのであとでお邪魔しにいかせてもらいますね
返信する
ホラー大好きです! (裏口入学)
2006-12-05 18:47:15
色々な国のありとあらゆるホラー映画が大好きです!
「キャリー」から「キラーコンドーム」まで
何でもござれですよ!

是非、ウチのblogにもお越しください♪
返信する
裏口入学さん☆ (mig)
2006-12-05 23:32:50
こんばんはー☆

すみませんお伺いするといいながら
そのままになっちゃって、、、、
最近かなりたてこんでて、記事のupでいっぱいで
なかなか他の方のブログに遊びにいけなくて、、、、

あ、『キラーコンドーム』観てないんですー

今度こそお伺いします
返信する
こんなところにルナシー記事があったなんて! (alice)
2007-01-21 07:42:11
わぁ~~~ヤン作品の新作が。大学の時に見て以来激しく好みなんですこの人の世界観。&クレイアニメ大好き。
時々美術館とかで映画の上映会していましたが、殆ど行ってましたよ。

チェコ大使館でルナシーの公開記念展示していたとき行きたかったのに行きそびれた。。。

サイン会にも行きたかった

そうそうプラダ観てきました。
TBしちゃいます。
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