なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

気腫性腎盂腎炎

2023年09月02日 | Weblog

 水曜日の午前中に76歳女性が発熱外来を受診した。救急搬入ではなく、家族(夫)が連れてきた。

 コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性だった。前日からの発熱で動きが悪くなっているということで、内科外来に回された。

 担当医が画像検査、血液検査を行った。白血球18500・CRP28.8と炎症反応の著明な上昇を認めた。がんセンターに通院していて、Hb7.7g/dl(MCV117.0)と貧血があり、白血球・血小板の減少はないので、骨髄異形成症候群なのかもしれない。

 胸腹部CTで両側肺の下葉背側に軽度の浸潤影があり、肺炎があるようだ。腹部は左腎臓が水腎症を呈していて、尿管も拡張して膀胱まで走行を追える。尿管結石は認めず、拡張の原因はわからない。

 左腎臓内に空気を認め、膀胱内にも空気を認めた。気腫性膀胱炎・腎盂腎炎ということになる。明らかな血圧低下はなく、ショックとはいえないが、重症度は高い。

 

 尿培養提出後に抗菌薬(セフトリアキソン)が開始された。入院後は解熱軽快している。

 

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