なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

幽門狭窄

2017年12月19日 | Weblog

 日曜日に他院からイレウス疑いで当院外科に55歳男性が紹介されていた。外科の当番の先生が対応して、イレウスではなく、胃の幽門狭窄の診断でNGチューブを挿入して入院になった。

 月曜日に内視鏡検査(大学病院からの応援医師担当)が行われていた。幽門の全周性に腫瘤様の盛り上がりがあり、内視鏡は通過しないとあった。生検していたので結果はどうなったのかと確認すると、陰性(groupⅡ)だった。

 改めて経過と画像をみると、十二指腸潰瘍の既往があり、先月も心窩部痛で他院を受診してタケキャブの処方を受けていた。症状は軽快したが、中断したらしい。生検で癌が出なかったというのが分かって見ているが、腹部CTで幽門部は全周性に肥厚しているが、浮腫状で腫瘍のようではなかった。

 内視鏡像を消化器科医といっしょに見た。幽門の全周性の隆起はやわらかく、中心部に潰瘍面があるが、良性でいいのではという。入院後にNGチューブを抜去しても嘔吐はないので、胃液は通過しているのだろう。PPIを静注しているので、軽快してそのまま治るのかもしれない。1~2週間後に内視鏡再検(改めて生検?)というところか。

 昔は十二指腸潰瘍による幽門狭窄は時々みたが、最近はあまり見ていない気がする。

 

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