5月28日(水)の内科外来に90歳代前半の女性が受診した。
認知症で施設に入所していたが、介護度が上がって来たので、別の施設に移動することになった。入所予定の施設の嘱託医から、慢性硬膜下血腫の有無を診てもらうようにという指示があったそうだ。
3月9日に転倒して頭部を打撲した。地域の基幹病院を受診して、頭部CTで頭蓋内出血は認めなかった。経過中に慢性硬膜下血腫をきたすことがあるという説明は当然あったのだろう。
最近の1か月で、日常動作のレベルが低下していた。介助で杖歩行・つかまり歩行であったが、介助で車いす移動になってきた。食事摂取はできて、話しぶりは緩慢で内容は?だが、会話はできる。
車椅子での診察で、はっきり上下肢の左右差は判断し難い。さっそく頭部CTを行った。すると右慢性硬膜下血腫があった。ただし程度からは緊急手術とはならないかもしれない。たとえば五苓散内服で経過をみる、となるのかもしれない。
判断するのは脳外科医なので、翌日の基幹病院脳外科外来の予約をとって、受診してもらうことにした。施設嘱託医の判断がナイスプレーなのだった。
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